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第7回 中高生情報学研究コンテストポスター

1000番台 北海道・東北ブロック
2000番台 関東ブロック
3000番台 東海・北陸ブロック
4000番台 関西ブロック
5000番台 中国・四国・九州ブロック

発表者のポスターがご覧いただけます。画像をクリックすると拡大表示されます。
動画は1分程度までご覧いただくことができます。
第7回中高生情報学研究コンテストサイトはこちらからご覧になれます。
1001
校内体育大会で使用したオンライントーナメントシステムの開発
旭川高専DX化推進隊
辻本 純平(旭川工業高等専門学校 2年),岡 凌佑(旭川工業高等専門学校 2年),越後 奨(旭川工業高等専門学校 2年),川上 晃弥(旭川工業高等専門学校 2年)
本年度より旭川高専では、学生が主体となりデジタル化を推進している。その一環で、旭川高専で行われる校内体育大会の結果表示をデジタル化し、それに関わるシステムの開発及びフィードバックについて本ポスターで発表する。

1002
エルニーニョ現象・ラニーニャ現象長期予測システム
UECスクールAチーム
川瀬 冬馬(札幌大谷高等学校 2年),鈴木 凛央(千葉県立検見川高等学校 2年),笠巻 雫(浦和明の星女子高等学校 1年),須藤 実里(武蔵野大学高等学校 2年)
エルニーニョ現象・ラニーニャ現象は世界の様々な異常気象の要因であると考えられている。そのため、これらの現象の予測は災害防止の観点などから重要であるが、現在長期的な予測は困難である。そこで、我々は気象庁が公開している過去42年分の海水温のデータを用いた機械学習によって長期的に予測を行うシステムを開発した。

1003
VRを使った新しい学校教育の可能性と課題
Keisei
西野 成将(市立札幌開成中等教育学校 3年),永井 雄士(市立札幌開成中等教育学校 3年),鎌田 隼羽(市立札幌開成中等教育学校 3年),川崎 凱(市立札幌開成中等教育学校 3年)
この研究では、今後発展が見込まれるVRデバイスを用いた新たな教育の形について探究した。発展途上であるVRアプリケーションプラットフォームにおける開発を通し、教育現場での実現可能性の検証と、それによって生まれる新たな教育体験の価値について分析を行った。学校に行かずに教育が可能になることや、現実では不可能な体験ができるようになることなど今までになかった次世代の教育について研究を行った。教員ではなく生徒が研究を行うことでより多くの可能性に着目し、従来ではコストや導入の難しさが憚れていた内容についても研究を行った。もちろん現時点ではVRの導入に対して難点も多いが、これからのVRプラットフォームの発展の可能性を含め、生徒にとっての学びの価値を向上させる可能性を示すのがこの研究における我々の目標である。

1004
最短経路問題の解決結果をユーザビリティ向上のために利用することの提案
茶コーダー
吉田 陽貴(北海道函館中部高等学校 2年)
世の中には,初見で扱いづらい機械・システムというものが多数存在する。今回は身近な例として,自動販売機(以下自販機)を例に取り上げてみる。自販機というのは,同じ「商品を買うという行為」に対して,現金払いのとき・ICカード利用のときなどで購入方法が異なることがある。勿論,この程度であれば支障はないだろうが,これより難解なものも世の中には多くあることは容易に想像できる。しかし,今回は例として簡潔なものを採用した。
この現状のなか,「次にすべき操作」を目立たせるのは一つの良い案とはなるだろうが,手作業で「次にすべき操作」を見つけ出すのは,特に大規模システム等において現実的でない。そこで,最短経路問題を利用し,「ある行為」に到達するまでの最短経路を求め,その道筋を探索したうえで,「次にすべき操作」を明確にできるようにすることが,ユーザビリティの向上の鍵となるのではないか,ということを考察した。

1005
半自立型ジグソーパズル完成支援ロボットの開発
情報有志
竹花 仁哉(岩手県立盛岡第一高等学校 2年),深澤 晴太(岩手県立盛岡第一高等学校 2年),衞藤 宇宙(岩手県立盛岡第一高等学校 2年)
ピース数が多いジグソーパズルを完成させるのは難しく、挫折してしまうことも多々ある。そこで我々は、難しいパズルでも完成させられるよう、半自立型ジグソーパズル完成支援ロボットの研究開発を行った。
開発したロボットは、「①カメラを利用して個々のピースをリアルタイムで読み込む機能」「②ジグソーパズルの完成図をもとにピースの正しい位置を決定する機能」「③パズルピースを運搬する機能」を搭載している。①ではOpenCVとwebカメラを用い、各ピースの色のデータをリアルタイムで取得することを可能にしている。②では①で取得した各ピースの色のデータを完成図と照らし合わせ、ピースの正しい位置を決定する。③では空気圧を利用した機構やガードレールを用いてピースの吸い上げと運搬、正確な位置への配置の安定化を目指した。

1006
「人の気配」を感じる無人販売
盛一物理部
佐々木 璃桜(岩手県立盛岡第一高等学校 2年),阿部 桃子(岩手県立盛岡第一高等学校 2年),石川 綾祢(岩手県立盛岡第一高等学校 2年),水堀 果南(岩手県立盛岡第一高等学校 2年)
近年、無人販売所をいたるところで見かけるようになりました。しかし無人販売所には、その名の通り従業員がいないため、窃盗の被害も目立ちます。この問題について、私達は、有人販売と無人販売を比較し、無人販売における弱みは「人の気配がない」ことであるという仮説をたてました。そしてこの課題を解決するために、人の気配を感じる無人販売の仕組みを作成することにしました。私達のグループは、センサーやマイコンモジュール等を使用して、客の行動に応じた文言がモニターに表示されるシステムを作り、人の気配を感じられる無人販売を目指しました。

1007
学校教育で使用可能な3Dモデルの作成、軽量化について
[東北公益文科大学]ジュニアドクター鳥海塾広瀬研究室 3D+Blneder班
西尾 奏人(山形県立東桜学館高等学校 1年)
近年は不登校児など、事情があり学校に登校することができない生徒が増加傾向にある。そのような生徒と学校に通学している生徒ととは大きく教育的な格差がついていしまう傾向がある。そのような生徒に対して3Dモデルを通して学校に擬似的に登校することが出来るようにするためのモデルを操作するプログラムの作成、及び作成した3Dモデルの軽量化についての研究をBlenderおよびThree.jsをメイン用いて行った。

1008
情報発信サイトの作成と提案
[東北公益文科大学]ジュニアドクター鳥海塾広瀬研究室HTML/css js プログラミング班
太田 さくら(酒田市立第二中学校 2年)
昨年度、山形県酒田市中町の商店街紹介のマップやミニゲームを作り、プログラミング言語に興味を持った。
今年度は興味を持ったプログラミング言語を使い、昨年作ったものを活用して商店街の情報発信へつなげるサイト作成をしている。使用しているプログラミング言語はWebページ作成時にコーティング言語として使うHTML、文字や画像のの設定や表示位置を調節できるCSS、HTMLとCSSで表現できない動きを作るJavaScriptの大きく3つである。
現在、様々な手法を使い店名と写真を照らし合わせる神経衰弱ゲームも作成した。また、サイトから神経衰弱ゲームや昨年の成果物など様々な情報へ遷移する仕組みを作成している。
また、情報発信につなげるために他のサイトやサービスとの比較と作成しているサイトのターゲットを考え、わかりやく見やすいWebデザインの考察が必要だと考えている。
本研究のシステムを枠組みとし、様々な商店街の紹介や情報発信に役立てられるだろう。

1009
バーチャルショップを利用した地域活性化、売上向上のための研究
[東北公益文科大学]ジュニアドクター鳥海塾広瀬研究室ゲーム大国班・3D+Blender班
菅原 美優(遊佐町立遊佐中学校 2年)
現在、遊佐町は人口減少、人手不足、少子高齢化などと様々な「人」に関する解決すべき問題がある。それは、他の市区町村でもいえることであり、なかなか容易に無くならないものだ。

本研究では、店へ直接行けない人が仮想空間(バーチャルショップ)を利用し、気軽に買い物ができるようにすることを目的としている。店へ直接行けない人は、妊婦さんや体の不自由な人、店から家が遠い人、家事や仕事で忙しく時間がない人など身体や時間的な制約がある人々を指す。
私が目指すバーチャルショップは一般的な通販との差別化として、コミュニケーションや地域に特化していることが挙げられる。それを通じて、店員との対話や顔を出さなくても良い気楽さ、いつ・どこでも買い物できる快適さが感じられるようなものを創りたい。
店員アバターにご当地キャラ(米ちゃん)を使用し地域の知名度アップを図り、地域・店・客としても、それぞれメリットがある仕組みを目指す。

1010
飼育観察のための水槽環境制御システム
福島高校SS部-水槽環境制御システム
緑川 柊(福島県立福島高等学校 2年)
近年、生物と触れ合う子供の割合が減少傾向にある。生物の飼育は子供にとって楽しい経験であり、情緒の発達を促すという利点もある。私は、現代の子供たちに生物を飼育する楽しさを知ってもらいたいと思い、現代の子どもたちにとって身近な「デジタル」を生物の飼育に活用することにした。本研究では、狭いスペースでも飼育できるメダカに着目し、メダカの飼育をより簡単に楽しく行うシステムを開発した。このシステムは、餌やり管理、水温確認、飼育ポイント、観察日記の機能がある。私はこのシステムを、バーチャルとリアルをかけ合わせたものにしたいと考えている。このシステムによって、子どもたちが生物飼育に興味を持つきっかけを作ることができると考える。

1011
拡散過程モデルを用いた麻雀の手牌読みモデルの制作
福島高校SS部-麻雀班
保住 青哉(福島県立福島高等学校 2年),菅野 玲治(福島県立福島高等学校 2年)
本研究の目的は麻雀の捨て牌から相手の手牌を予測するモデルの制作です。麻雀のような見えない情報があり、ランダム性があるゲームにおいてAIは開発途中にあります。私たちは、麻雀の不確定性、不完全情報性を克服する手法として、拡散過程モデルを用いることを考えました。拡散過程モデルは、拡散過程でデータにノイズを加え、ランダムな値を生み出した後、逆拡散過程というノイズを取り除く過程で、ランダムなデータから元のデータの推測を行います。拡散過程モデルは、これまで多く麻雀の手牌予測に使われてきたCNNなどに比べ、複数の予測を行うことができるため麻雀の手牌予測に適していると考えたためこの手法を用いることにしました。

2001
バーチャルマウス エアリアルの開発
IT未来高校情報システム部
長島 昇平(茨城県立IT未来高等学校 2年)
本研究は、コロナ禍でパソコンのマウスを毎回消毒していたのを見て、非接触にすれば消毒の手間が省けるのではないかと考えたのがきっかけです。今回開発したバーチャルマウスは、Webカメラを用いて、手の動きだけでパソコンのマウスカーソルを操作するシステムです。本システムは、「Webカメラから手の関節位置の座標データを取得する部分」と「マウスを実際に動かす部分」の2つから構成されています。まず、手の関節位置の特定では、手の画像データに対して、OpenCVでバウンディングボックスを作成することで処理を大幅に低減化し、MediaPipeで関節位置の座標データをPythonのリスト型で出力しています。次に、マウスカーソルの動作は、PyAutoGUIを用いて実装しています。受け取った座標データを一時的に保管し、次に受け取った座標データとの差分を求めることで、快適なマウスの操作を実現しています。

2002
音声認識を用いた発音評価学習系ゲームの開発 ~Have magic power!~
夢のゲーム開発部
神戸 華璃(茨城県立IT未来高等学校 2年),河内 伶奈(茨城県立IT未来高等学校 2年),鈴木 杏奈(茨城県立IT未来高等学校 2年)
本研究では、手軽に楽しく英語の発音を学べる学習系ゲームを開発しました。普段、自分の英語の発音が正確かどうか確かめる機会はあまりなく、英語技能テストの「話す」に対応した英語学習アプリも少ないことから、プレイヤーは、英語で魔法を詠唱し、より威力のある魔法を使おうとすれば、正しい英語の発音になるように何度も練習したくなるそのようなゲームを開発しました。このゲームは、Easy・Normal・Hardの3つの難易度から、各10種類ある魔法を対象者が選択し、英語で発音することで、その音声をマイクに取り込み、正しい英語の発音との差異を示す信頼度を判定する既存サービス(Azure AI Speech)を使用して、魔法の威力を示すビジュアルエフェクトがスクリーンに映し出されるシステムです。信頼度が0~100 の数値で出力されるので、その数値に応じて敵のドラゴンのHP バーが減るように実装し、最終的に3ターン以内に敵を倒したら勝利となります。

2003
後期太宰作品は本当に暗いのか!? ー単語感情極性対応表を用いた分析ー
清田葉月
清田 葉月(江戸川学園取手高等学校 2年)
本探究は、太宰治作品を対象に情報学的手法を用いて、執筆中期と後期を比較し、一般的に言及されている後期の作風が暗いということを数値情報に基づいて明らかにしようとしたものである。
研究方法は、まず、KHcoderにより各作品の動詞、形容詞、形容動詞の頻出語10語を抽出した。次に、単語極性対応表を用いて各語の感情極性値を求め、時期ごとの平均値を比較検討した。対象作品は、太宰治作品発行部数ランキング中期、後期各上位5作品とした。
結果、中期の平均は-0.5980、後期の平均は-0.7206となった。既存で言及されている作風の違い、特に後期作品が暗いということに関して、情報学的手法を用いても同様の傾向があると分かった。今後は対象の作品数を増やしたいと考えている。また単語感情極性対応表に掲載のない語が多く見られたため、これを改善することで本研究の精度が高まる可能性を感じた。

2004
デマンド交通システムのシミュレーションと検証
しょっぴーず
鈴木 涼太(茨城県立竜ヶ崎第一高等学校 2年),小井沼 拓真(茨城県立竜ヶ崎第一高等学校 2年),田口 清志郎(茨城県立竜ヶ崎第一高等学校 2年),水野 翔太(茨城県立竜ヶ崎第一高等学校 2年)
デマンド交通は、予約に応じて運行経路が変わる交通方式である。龍ケ崎市の実証実験では、乗降場所が職員の感覚で決定されており、その妥当性を客観的に検証するのが困難だった。また、実証実験には時間とコストがかかるため、運行条件を変えて複数回検証することが難しかった。本研究では、この問題解決を目指し、実証実験のデータに基づくシミュレーションを行った。実証実験の条件を再現したモデルで、予約データを作成してシミュレーションを行い、実測データと比較して妥当性を確認。さらに運行条件を変更し、効率や利便性の向上が見込まれる要素を検証した。

2005
高齢者用VTuberの運用と情報技術の活用
4K
谷川 友太(茨城県立竜ヶ崎第一高等学校 2年),鈴木 悠心(茨城県立竜ヶ崎第一高等学校 2年),中村 優乃助(茨城県立竜ヶ崎第一高等学校 2年),前原 旺芽(茨城県立竜ヶ崎第一高等学校 2年)
私たちの通う竜ヶ崎第一高校は茨城県龍ケ崎市にあり、市内の情報発信には広報誌や回覧板などの紙媒体が多く使われている。しかし、これらの方法は輸送に手間がかかり、情報の伝達に時間がかかる上、印刷費や紙代といったコストも発生するため、効率的とは言えない。また、龍ケ崎市では高齢化が進んでおり、回覧板の受け渡しなど、紙媒体の持ち運びは高齢者にとって身体的な負担にもなっている。
こうした課題を解決し、より親しみやすい方法で情報を受け取ってもらうため、Vtuberによる市内広報の配信を提案した。さらに、AIを活用したYouTubeコメントへの自動返答システムを開発し、リアルタイムで視聴者の質問に応答できる仕組みを構築し、双方向のコミュニケーションも可能にした。そして、従来の広報システムと比較し、その利点を検証した。

2006
手話認識AIと顔認識AIを用いたコミュニケーションツールの作成
高高物理部その3
西山 拓斗(群馬県立高崎高等学校 2年)
「Bridglass」は、言語や障がいの壁を超えて、誰もが円滑に対話できる未来を目指すスマートグラスです。手話、音声、文字をリアルタイムに変換し、さまざまな言語や手段でのコミュニケーションをサポートします。視覚・聴覚障がい者が第三者の助けなしにコミュニケーションを取る難しさに着目し、開発されました。機能として、顔認識でフレンドリストを作成し、対話相手を特定。手話や音声をリアルタイムで文字や音声に変換し、翻訳機能も搭載しています。話し手側のマイクを使用することで、雑音や距離による認識精度の低下も解決します。私たちはこのグラスを誰でも日常で使えるデバイスとして普及させ、障がいを超えた円滑なコミュニケーションを実現し、社会での活躍の場を広げたいと考えています。

2007
自然会話からの認知症判定機能つき会話ロボット「Dr.みまもりくん」の開発
Dr.みまもりくん
吉ノ薗 陽向(群馬県立高崎高等学校 2年)
2040年には高齢者の4人に1人が認知症になると言われている日本社会において特に問題になっているのが”高齢者で一人暮らしの認知症”である。しかし、一人暮らしの高齢者にとって認知症予防のための病院での検査や地域コミュニティの参加はハードルが高い。
そこで自ら検査を受けることなく、日常生活のなかで認知症を発見し、自らコミュニティを探す手間なく、地域のサポートで社会活動に参加できる会話ロボットを開発した。
この会話ロボットはAIによる自然な会話と高齢者の危険を感知する「みまもり機能」に加え、「AIによる認知症の早期発見機能」をもつ。この早期発見機能で使用したAIはOneClassSVMを用いて自ら学習させており、自らが意図的に行った会話の判定には成功した。これによって、一人暮らしの高齢者でも安心して暮らすことを可能にするのだ。

2008
男子高校生のための食生活改善アプリ
ただの高校生
竹渕 遙希(群馬県立高崎高等学校 1年)
今の高校生はファストフードやインスタント食品を多く食べており、栄養バランスが偏りがちです。この問題を解決するために、男子高校生向けの食生活改善アプリを開発しました。このアプリは3つの特徴があります。1つ目は、ChatGPTを利用した食事の分析機能です。撮影した食事の写真から摂取した栄養素や不足している栄養素を分析し、それを補うための具体的な食事例を教えてくれます。さらに、ChatGPTからの提案内容はアプリ内に保存されるため、後から見返すことができます。2つ目は、タイピングゲームです。ChatGPTが付けた食事の点数をもとに他ユーザーと競い合うランキング形式を採用しました。また、不摂生な食事による健康リスクに関する問題も盛り込みました。3つ目は、掲示板機能です。他ユーザーと写真やコメントを通じてモチベーションを高めたり、さまざまな食事例を知るきっかけとなることを目指しました。

2009
デジタルとアナログを融合した自己管理補助
おもしろ発明家
久保 晃市(群馬県立高崎高等学校 1年)
 やるべきことを忘れないようにするために、従来、ホワイトボードや付箋などでタスクを管理するアナログ的な方法がありました。しかし、これらは、いつの間にか目に入らなくなり、使うのを忘れてしまうという問題がありました。
 その解決策として、スマホのリマインダーアプリなどがあります。しかし、高齢者や子供など、デジタル機器を使えない人もいます。デジタル格差の問題です。
 そこで、操作はアナログでありながら、デジタル的に通知や監視を受けられる自己管理システムによってこの問題を解決します。
 解決手段として、マイコンやプログラミングといった情報技術を用い、従来のタスクボードを改造します。使い方は通常のタスクボードでありながら、タスクの完了/未完了状態を監視し、未完了のタスクがあるときに、ユーザーに“人の声”で通知します。
 これにより、アナログの弱点を克服しつつ、デジタル弱者にデジタルの恩恵を与えることができます。

2010
DiscusScore ~議論力を高めるためのフィードバックプラットフォーム~
チームマヴィカライ
清水 孝一(群馬県立高崎高等学校 2年),清田 侑希(群馬県立高崎高等学校 2年),新谷 真雄(群馬県立高崎高等学校 2年),宇野 成亮(群馬県立高崎高等学校 2年)
近年、会話能力が重視され、学校や就職活動でディスカッションが多く行われているが、一部の人が発言を独占したり、逆に議論に参加しない問題がある。また、否定的な発言が多いことで議論が広がらないことも課題である。これらの原因は、本人が問題を自覚していない点にあると考え、議論の可視化で改善を図る。具体的には、会話をテキスト化し、発言回数や発言時間、誰に向けた発言かをネットワーク図でポジ・ネガ比率で色分けをするとともにして表示し、リアルタイムで傾向を把握できるようにする。さらに、会話内容、非認知能力などをもとに独自の評価モデルを作成し、会話内の数値データをもとにしてAIが発言を客観的に評価し、各自の能力や課題点を明確にすることで、議論の活性化と個人の成長を促進する。企業や教育現場でも活用し、創造的な集団作りや、採用時のグループディスカッションでの人材評価に役立てることを目指す。

2011
ラッKey〜自動化された認知症高齢者徘徊防止方法〜
高高物理部1239
森戸 士雄(群馬県立高崎高等学校 1年)
H29年度の高齢者白書によると、3,657万人いる高齢者のうち、五人に一人が認知症になると推定されている。また認知症高齢者の増加に伴い、介護者不足も深刻な問題となり、徘徊が後を絶たたない。そこで、私はAIを使った自動で徘徊を防ぐ装置「ラッKey」を開発した。「ラッKey」は玄関の鍵に取り付けて使用する装置で、認知症高齢者の徘徊を未然に防ぐようにしている。小型コンピュータのRaspberry Piを使用し、物体認識をTeachable Machineで自動化、さらにAIとの会話で高齢者の状態を確認できるようなシステムにし、全ての動作を自動化できるようにした。これにより介護者の手を煩わせずに自動で徘徊を防止することを可能にした。

2012
カプセルトイ型服薬リマインダー「おくすりタイムキーパー」
永久不滅トルティーヤ
大塚 翔斗(群馬県立高崎高等学校 2年),松本 海里(群馬県立高崎高等学校 2年),清水 琢磨(群馬県立高崎高等学校 2年)
多くの子どもは服薬を嫌がる傾向にあり、また保護者も薬の管理を負担に感じています。そこでこれらの課題を解決するため、私達はカプセルトイ型の服薬リマインダーと遠隔で管理をするアプリを開発しました。本製品は、利用者がアプリ上で設定した服薬時刻にLINEへの通知とデバイスの点灯が行われるとともに、薬の入ったガチャガチャが回せるようになるという仕組みです。また、誤った服薬を防ぐため、設定した時刻以外ではガチャガチャが回せず薬が取り出されないようにするロック機能も付けました。画像認識AIを利用し、ガチャガチャが回されたことを検知し保護者へ知らせる仕組みも作りました。

2013
(発表取消)

2014
フェイク情報を簡単に早く判別するWebアプリ「フェイクチェッカー」の制作
フェイクチェッカー
岡田 武(群馬県立前橋高等学校 1年),鏑木 友斗(群馬県立前橋高等学校 1年)
現在、情報の真偽の判断は個人のリテラシーに任されており、年齢が増えるほど、多くの時間と手間を費やす傾向にある。そこで、誰でも簡単に情報の真偽を判断するために、フェイクチェッカーを制作した。フェイクチェッカーは、ユーザーが入力したURL(画像の場合はBrobURL)を前橋高校内のNodeRedサーバーに送信し、事前にセットしておいたプロンプトと組み合わせてChatGPT4oのAPIで真偽の判定結果を出力させ、観点別に数値化して表示するWebアプリである。NodeRedサーバーを用いてAPIキー等保守したい情報が流出しないように工夫したことが特徴である。現在の課題は、ChatGPT4oのAPIの予算上限に達すると、サービスを提供できなくなることである。今後の展望として、前橋高校内のLinuxにLLMモデルを置き、精度が落ちることを表示しつつも、常に判定を提供する柔軟なシステムを実現したい。

2015
マルチモーダルAIを活用した健康モニタリングシステム「HomeDoctor:Mente!Yonde!」の開発
Homedoctor
中村 勇輝(群馬県立前橋高等学校 1年),阿久澤 慎一(群馬県立前橋高等学校 1年),武藤 拓実(群馬県立前橋高等学校 1年)
現在、年間6.8万人の孤独死が推定される等、高齢単身者の健康リスクは社会問題となっている。そこで、単身者の健康リスクを判定し、リスクが高い場合には単身者の状況を外部に発信できるシステム「HomeDocter:Mente!Yonde!」(HDMY)を構想し、プロトタイプを制作した。HDMYは各種AIと連携するRaspberryPi4でユーザー(単身者)のデータを収集し、ユーザーの健康リスクが高いときには関係者がWebアプリでユーザーの様子をモニタリングできる状況をつくることで、ユーザーの健康リスクを軽減するシステムである。HDMYの仕様は、DeepFaceが出力するNeutral(無感情判定)の発生数によってユーザーの表情から異変を検知するMente!機能と、ユーザーの身体的異変をChatGPT4oで検知するYonde!機能の2つの機能により、ユーザーの健康リスクを検知するものである。

2016
クビアカツヤカミキリのフラスの自動検出デバイス及びマッピングサイト -「カミキリキャプターさくら」の開発-
KAMIKILIMP
矢澤 枢(群馬県立前橋高等学校 1年),斎藤 龍之介(群馬県立前橋高等学校 1年),田部井 翼(群馬県立前橋高等学校 1年)
近年、桜や梅などを食害し枯らすことで経済的にも大きな損失をもたらす特定外来生物クビアカツヤカミキリの被害が急速に拡大している。群馬県でも「ぐんまクビアカネット」で実態把握をしているが、市民の通報と県職員の目視の記録となっており、時間と労力がかかっている。そこで、我々はクビアカツヤカミキリの痕跡であるフラスを物体検出AIによって自動検出するシステムKCSを開発した。KCSは、WebカメラとRaspberryPi4、Sigfox端末で構成され、ターゲットとする桜の前に設置するだけで、YoloV8がフラスを自動検知し、Webページのマップ上に検出結果を記録するシステムである。通信にはSigfox通信・サーバーを用いることで、1台あたりに必要な通信料と電力を低く抑えている。現在、セグメンテーションによりフラスの量の変化を検知するシステムへとバージョンアップを図っている。

2017
グラフ理論による構造異性体数え上げ
渡邊正道
渡邊 正道(栄東高等学校 1年)
pythonで開発を行い、組み合わせる原子の数を入れれば、その分子の構造異性体について全て調べ上げ、どういった組み合わせがあるのかを調べるプログラムを書きました。
まず炭素と水素で構成されたアルカンの構造異性体が何個あるかを調べ、そこから酸素を加えた場合についても調べられるように改良を加えました。

2018
医療従事者間の対患者情報共有
豊島 英人
豊島 英人(秀明高等学校 2年)
医療現場に従事する職種には様々なものがある。医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、放射線技師、理学療法士、言語療法士、作業療法士、臨床心理士、医療ソーシャルワーカー、事務職などが従事している。
これら多数の医療従事者が、患者の状態に応じて関わってくる。患者側から見れば医療を受けている状況において、医療従事者は自分の担当するタスクを行なうが、これは患者に対する医療行為の一部を担っているに過ぎない。
上記問題解決に向けて必要なのは、医療従事者間の患者情報の共有である。今日の情報通信ネットワークは、誰もがいつでもアクセスすることを可能とする。医療従事者が対患者において、気づいた点があれば情報共有用の患者情報掲示板に記し、他の医療従事者も自らのタスクに臨む際、事前に患者情報掲示板を確認する。このようなプロセスを積極的に導入することにより、医療従事者間の対患者情報共有が促進されることが期待出来る。

2019
Chatbotの振る舞いを人間に近づけるアルゴリズムの実装
髙橋彰仁
髙橋 彰仁(早稲田大学高等学院 2年)
現在のChatbotは、人間のような適当なトーンでの回答、検索エンジン使用の有無の判断、短期/長期記憶の活用、幻覚が含まれているかどうかの明示、セッション継続の判断、ユーザーが興味を持っている場合により詳細な回答を提供する事、ユーザーの興味に応じた情報の収集・活用ができていない。そこで、これらの知的活動を反映したアルゴリズムを実装した。
加えて、実装したアルゴリズムを組み込んだChatbotとChatGPT SearchやPerplexityなどを、ELYZA_Task_100、RAG性能を評価するために自作したベンチマークであるRAG_Task_18、自然な会話ができているかを評価するために自作したベンチマークであるRAG_Continuous_Convo_Task_3で評価した。
今後は、実装したアルゴリズムを改良・発展させて、エージェントを開発したい。

2020
micro:bitを用いた勉強用デバイスの製作
UECスクールC班
新井 颯馬(埼玉県立松山高等学校 2年),井戸 心彩(淑徳与野高等学校 1年),浅川 七音(大妻嵐山高等学校 2年)
micro:bitという小型コンピュータを用いて勉強をサポートするための装置を作成した。
今日、高等学校では一人一台、コンピューター、タブレット端末を購入または支給される。これはデジタルノートといった様々な勉強に活用されている。しかし、端末を学習机に広げると机の半分以上を占めてしまう。このため、授業で配布されたプリント等が置きにくくなってしまう。そこで、プリントを自立させることでプリントを見やすくする装置を作成した。アナログスティックでモーターを動かし、プリントの角度を調整して自立させた。

2021
学習アプリケーションの開発
M-Key
渡辺 雅也(千葉県立佐倉高等学校 2年),久田 友也(千葉県立佐倉高等学校 2年)
本研究では、学習アプリの開発とそのデータ分析に焦点を当てています。研究の動機としては一人一人が情報機器を扱う時代に各々のデバイスから学習の管理をしていくことでより学習の効率化が可能だと考えたからです。そのためアプリの機能としては、スケジュールの管理、勉強時間の記録など自分自身で自分の学習状況を把握し管理するという機能になります。アプリを公開した後、ユーザーの利用状況や学習データを収集し、定量的および定性的な分析を行います。これにより、ユーザーの学習効果やアプリの使いやすさを評価し、改善策を検討します。最終的には、得られた知見を基にアプリの機能を向上させ、ユーザーの学習体験をより良いものにすることを目指します。また、学習時間や成績の情報から学習の評価、週の勉強時間を折れ線グラフで表示をすることで推移をわかりやすくするなど、ただ勉強時間などを記録するだけでなく、勉強に対するモチベーションに繋がるような機能も考えています。

2022
Talent vs Luck
Friday
田中 奏向(千葉県立佐倉高等学校 2年),伊丹 天太郎(千葉県立佐倉高等学校 2年),鮫島 大河(千葉県立佐倉高等学校 2年)
「成功に大切なのは才能ではなく運である。」という結論に至った先行研究に疑問を持ったため研究を始めました。研究はpythonを用いたシミュレーションで行います。最初に1000人の人間を用意し、一律で10の富と、範囲が0〜1、中央値0.6、標準偏差0.1の正規分布の形で分布した才能を与えます。この人間たちは80回イベントに遭遇する機会を与えられます。イベントの起こる回数は、ラムダ値0.45のポアソン分布にしたがって決まります。遭遇するイベントは50%の確率で「幸運」または「不運」に分かれます。「幸運」のイベントに遭遇した場合は才能に応じて富が増え、「不運」のイベントに遭遇した場合は富が半減されるように設定します。その中でいくつか才能の種類や作用の仕方を変え、現実の富の分布にできるだけ近づけます。最終的に持っている富が多いほど成功とみなし、結果をグラフにしたところ、才能と富より運と富の相関の方が強く、成功に大切なのは才能ではなく運という結論になりました。

2023
LLMによる法律相談チャット
松長侑南
松長 侑南(渋谷教育学園幕張高等学校 1年)
LLMが法律相談に乗ります。

2024
エンパワーメントAIによる学習初動と学習モチベーション維持を支援する英語学習支援システムの構築
大枝瑛達
大枝 瑛達(岩根中学校 1年),大枝 亜美(志学館高等部 3年),大枝 舞(岩根中学校 2年)
 勉強はまずはとにかく取りかかることが大事である。しかし、実際にはなかなか行動に移せない時がある。そこで本研究では学習をサポートする情報システムを開発する。特に英語学習(日本語文を英語文にする英作文)に特化したシステムとする。
 学習者を支援する本システムは(1)学習の始動、(2)学習好奇心の維持、(3)学習進捗の管理の3要素に焦点を置いている。(1)先行研究でのスマホ通知では強制力が弱かったため、Raspberry Piで動くマスコット人形を作成し、設問を解かないと人形が止まらない仕組みを導入する。物理的に人形が動くことで楽しさと強制力を提供する。(2)学習履歴からスキル推定を行い、各学習者に適切な難易度の設問を大規模言語モデルで自動生成し、挑戦と達成感を得られるよう工夫する。(3)学習進捗を可視化し、効率的な学習をサポートする。実際に提案システムを3ヶ月間使用し、有効性の検証を行う。

2025
(発表取消)

2026
生成AIの作る画像はなぜ違和感があるのか 〜フロイトの視点とプロンプトの工夫からのアプローチ〜
川原碧月
川原 碧月(頌栄女子学院高等学校 1年)
昨今の生成AIの発展はめざましく、短い文章を入力すれば数秒で簡単に画像を生成できるようになった。だが、生成AIは時に人間の顔や体、風景などをうまく生成することができなかったり、指示の意図をうまく汲み取れなかったりするなどして違和感のある画像を生成してしまう。私はこの違和感に着目し、違和感を不気味さと不自然さの二つの要素に分けた上で、心理学者フロイトによる「不気味なもの」の論文を踏まえた不気味さの考察と、プロンプト、すなわちAIへの指示の二つの視点から生成AIの違和感の軽減へのアプローチを試みた。不気味という感覚は既知のものの中に未知のものを感じる状態である。私は、プロンプトでは表現されきれていない細部の情報や雰囲気をAI自身が解釈することで生成画像に生まれた不自然さが未知のものとなり違和感につながると考察した。また、これらの考察に基づき、不気味さを減らす方法についていくつか試してみた。

2027
ドローン配送におけるルーティングアルゴリズムの研究
広尾学園ICTRoom
齋藤 智郎(広尾学園高等学校 3年)
近年、日本および世界各国で物流量の増加と運送従事者の減少により、「ラストワンマイル配送」は危機的状況に直面している。この課題解決のため、私はドローンによる完全に自動な戸別配送サービス「AirBee」の開発に取り組んでいる。本発表ではドローンの最適ルート決定アルゴリズムについて論じる。
ドローンのルート決定には複数の要因を考慮する必要がある。天候や人口密度などの時間帯依存要素を分析し、安全性の高いルートを設計しなければならない。すなわち、複数の配送拠点間をドローンが移動する際、時刻によって最適な飛行距離が変動する。この問題は、時刻tによってノード間の距離が変化するネットワーク最適化問題として定式化できる。
本研究では、これらの課題をアルゴリズムで解析し、航路を自動的かつ高速に決定するプログラムを開発した。

2028
量子フーリエ変換における量子状態準備の方法の検討と実装
大月優佳
大月 優佳(広尾学園高等学校 2年)
量子フーリエ変換とは、離散フーリエ変換を量子コンピューター上で実行可能にする量子アルゴリズムである。従来の古典的なアルゴリズムでは、データ量の増加に伴い計算量が指数関数的に増大する問題(例:素因数分解や量子化学計算)に対し、量子ビットの特性を利用することで、多項式時間での処理が可能となる。
しかし、量子フーリエ変換を実現する量子回路は既に確立されている一方で、任意の数列に対して初期状態をどのように準備するかという問題は容易ではない。
そこで、任意の数列を量子フーリエ変換の入力状態として設定するための量子ビットの初期化方法を検討し、Qiskitを用いて量子回路のシミュレーションおよび実際の量子コンピュータ上で量子フーリエ変換を実行した。また、その応用として、同級生が研究で扱っている数値的な分光スペクトル解析を量子回路で実行し、古典アルゴリズムとの整合性や量子コンピュータ上での実行速度を確かめた。

2029
予算をもとにした推し活提案システム
チーム花月息災
曽根 遥香(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),丸山 和花子(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
近年、推し活のブームやインターネットの普及により、推し​を持ち、推し活をする人が増えている。なお、推しとはアイドルやタレント、キャラクターなど好感を持ち応援する対象のことで、推し活とはその応援行為の総称である。​しかし、推しのグッズが見つからない、グッズが多すぎて何を​買おうか迷ってしまう、ついつい予算を超えて買ってしまうな​ど、買い物に関する悩みは多くあげられる。​
そこで、推しの名前と推し活に使う予算を入力することで購入品とそれらを使った推し活プランを提案するシステムを考えた。​

2030
太ももを利用したキーボードの代わりとなる入力機器の開発
tamakagi-116*104
伊藤 瑠亮(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),太田 拓海(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),関 響(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),柴山 大祉(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
現在広く普及している入力用インターフェースは種類が限られており、さらにその多くは手を使用するものである。そのため、上肢の不自由な人はキーボードのキーを押すことが困難である。よって、筋電位センサと慣性計測ユニットを用いて太ももの動きを測定し、入力信号へと転用することでこの問題の解決を図った。

2031
学校における各教科の課題情報を一元化する生徒用アプリケーション
tkinfo(ティーケーインフォ)
北川 小葉(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),楠崎 まどか(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
本研究は、学校からさまざまな媒体で発信される課題や定期テストに関する情報をまとめて管理できるアプリケーションの開発である。これによって、必要としている情報をより容易に見つけることができると考える。

2032
カタカナ語を日本語にリアルタイム翻訳するWebアプリケーションの開発
チーム多摩科技No.11
赤津 友哉(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),大和田 航杜(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),西部 航司(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
近年、カタカナ語は改まった場だけではなく日常でもカタカナ語を多用している人が増えている。ここで言うカタカナ語とは、イノベーションやダイバーシティなどのカタカナで表記される語であり、外来語や和製英語を指すものである。しかし、そのような人と話をしているとわからない言葉がたくさん出てきて混乱してしまい、話の内容を理解することが困難になってしまう。そのようなカタカナ語に悩まされている人を少しでも減らしたいという思いから私たちはこのWebアプリケーションを開発することでこの問題を少しでも解決したいと考えている。

2033
野焼きにおける諸課題の解決
チーム多摩科技 No.04
柴田 直弥(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),平井 凛汰朗(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
現在、一部の農家が、地面など法に定められた基準を満たしていない焼却炉での廃棄物の野外焼却行為である野焼きを行っている。なお、野焼きは基本的に違法であるが、農業を営むための野焼きは例外的に許可されている。
野焼き行為により、延焼火災、煤煙被害が発生している。これらの課題を解決するために本研究を行う。以下2つのシステムを開発する。
1.野焼き実施前に湿度・風向・風速の情報から延焼・煤煙被害の危険性を判断するシステム
2.野焼き実施中に温度センサ、カメラを利用し延焼火災が発生しないよう監視するシステム

2034
タイピングを使用したストレス計測予測システム
TKG07
木村 弥允(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),渡邊 創太(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),水野 喬哉(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
社会には、ストレスを貯めている上で、そのストレスに気づかない人が存在する。そのような人に限らず、ストレスの発見の新たな切り口としてキーボードを使ったストレスの計測を行い現状の確認をできるようにする。更に、使用者の予定を元にストレスを予測し、使用者に予定変更を促すことでストレスの軽減を目的としたシステムの開発。

2035
電動キックボードの安全運転の学習をサポートするアプリケーション
TKG10
椎橋 遥斗(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),小松 柊生(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),福西 啓人(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
電動キックボードはその利便性から利用者が増えているが、その一方で交通マナーの浸透が不十分であり、衝突や追突等の事故もたびたび起こっている。そのため、電動キックボードの使用が解禁された高校生を対象に、その交通ルールと安全運転のポイントを学ぶことを目的としたアプリケーションを開発する。

2036
学習漫画に用いる穴埋め問題の自動化
tkg.1
佐々木 直(東京都立多摩科学技術高校 2年),小野 琢音(東京都立多摩科学技術高校 2年),浅川 隼人(東京都立多摩科学技術高校 2年)
近年教育のために学習漫画を用いて勉強させる方法があり効果が示されているが、絵を見ただけで納得してしまい、細かい内容を伝えられないという問題がある。そこで、漫画内に穴埋め問題を自動生成させることで教育者が学習者に学習させたい重要な内容の理解を向上させることができるようにするシステムを作る。

2037
(発表取消)

2038
バトミントンサーブのサービスフォルト自動判定システムの開発
FairNet(フェアネット)
仁志 俊介(多摩科学技術高校 2年),佐々木 奏大(多摩科学技術高校 2年),戸谷 唯真(多摩科学技術高校 2年)
本研究は、バドミントンにおけるサービスフォルトの判定を自動化するシステムの開発を目的としています。従来の判定は主観的で、誤審が発生する可能性があるため、客観的で正確な判定システムが求められています。本システムでは、Pythonを使用し、YOLOによる物体検出とトラッキング機能を活用してシャトルの検出を行い、サービス時の軌道の変化などから高さを測定し、自動で反則判定を行います。また、反則が発生した際には音声や画面表示による警告機能を搭載し、競技の公平性向上に寄与します。

2039
プールでの水難事故の発見
プール班
廣野 竜乃介(東京都立多摩科学技術高校 3年),川井 義人(東京都立多摩科学技術高校 3年),林 実樹(東京都立多摩科学技術高校 3年)
近年、水難者が多く発生している。混雑しているプールの中から溺れている人を見つけ出すのは困難なことである。水上からドローンを用いたAIでの水難者の発見はすでに行われているが、水中で溺れた場合判定が遅れてしまう可能性がある。そのため、水中でAIで判定を行う手法を考えた。水中から撮影した映像を使って、AIの学習を行なった。学習させたAIを用いて溺れている動きを再現している人、泳いでいる人を撮影した映像に対して検出を行ったところ、溺れている人の検出に成功した。

2040
東京ディズニーランドにおけるバリアフリー地図アプリケーションの開発
文化地理学コース
野口 智代(中央大学附属高等学校 2年)
東京ディズニーランドのバリアフリーの情報は公式ホームページの『インフォメーションブック』から得られるが、文字数が多くスマートフォンでは読みにくい。そこで、誰でも端末から移動についてのバリアフリーの情報を入手できる地図アプリケーションを開発した。このアプリケーションはアトラクション・多機能レストルーム・レストランの3種類に目的地を分けた地図を閲覧できる。例えばアトラクションマップでは青色のピンは「車椅子に乗ったまま利用可能」、黄色は「乗り換えと同伴者が必要」、赤色は「短距離歩行が必要」と移動の困難さの度合いに合わせて色分けしている。各ピンをタップすることでバリアフリーの説明や写真が閲覧できるほか、ストリートビューでは周辺情報、GPSでは現在地を把握できる機能を搭載した。バリアフリーの情報を端末から入手できる地図アプリケーションは、ウェブアクセシビリティの改善に有効であると考える。

2041
穴埋め形式で証明の記述を支援するシステム
多摩科技2班
津田 佳明(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),野中 浩士郎(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),衣笠 結人(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
本研究では、数学の合同・相似の証明問をより効率よく・効果的に勉強するために、穴埋め形式で記述を支援するシステムの作成を行う。これにより、難しいといわれる図形の証明問題に対して、主に中学生の理解を深め、高校入試等でより良い成果を残せるようにする。

2042
群ロボットの身体化のための触覚的なフィードバックシステム
TKG_スモモ
平野 稔樹(東京都立多摩科学技術高校 2年),市瀬 友基(東京都立多摩科学技術高校 2年),吉田 琉迦(東京都立多摩科学技術高校 2年)
本研究では群ロボットの身体化を触覚フィードバックシステムによってより容易にすること、郡ロボット特有の拡張性や柔軟性、堅牢性を最大限活用することが目標である。

2043
VRゲームを用いた水難事故体験環境の構築
tkgVR-12
岩橋 健太(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),恩田 逞(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),冨永 悠太(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
日本で発生する水難事故は、海や川での事故が大多数を占める。水難事故を体験できるソフトウェアを開発し、実際に体験をしてもらい水難事故の被害者を減らす事を目指す。VRを用いて開発をする。

2044
机のスペースを節約するパソコン入力装置の提案
TKG17
藪内 悠成(東京都立多摩科学技術高等学校 2年),長谷川 稜(東京都立多摩科学技術高等学校 2年)
従来のパソコン入力装置はとても大きく、小さな机のスペースの大半を占領してしまうことが問題となっている。そこで本研究では、パソコンの入力装置を小型化することを目的とし、その達成のためにスマホのフリック入力のようなものを活用した。その結果、キーボードのテンキーほどのサイズの小型入力装置を作成することができた。この成果は、机のスペースをあまり占領しないという点で重要である。

2045
単一ニューロンの情報処理におけるドーパミンの影響 Leaky Integrate and Fireモデルによる分析と評価
答島綾香
答島 綾香(東京都立新宿山吹高等学校 2年)
 本研究では,ドーパミンが単一ニューロンの情報処理に及ぼす影響について,Leaky Integrate and Fireモデルを用いて数理的に調査した.ドーパミンを放出する方法を工夫することで,整調型可塑性を導入せず,STDPの切り替えのみでスパイクパターンの学習を実現し,ドーパミンの影響を詳細に分析することを目指した.任意のタイミングでドーパミンを放出し,ドーパミン入力を受け取った時に平常時とドーパミン存在下のSTDPを切り替えることで,情報処理への影響を調べた.
 研究成果を以下に示す.
1.ドーパミンによるSTDPの調整のみで情報処理性能を高めることができた.
2.元々興奮しにくい状態にあるニューロンほどドーパミンの効果が高いことが理論的に示された.
3.ドーパミンの放出タイミングが性能に大きく影響することが明らかになり,学習前のLTDの重要性が強く示唆された.

2046
(発表取消)

2047
「生きる力」を育む防災教育プログラム
中里 咲智
中里 咲智(千代田区立九段中等教育学校 2年)
ICT技術を活用した防災教育プログラムの開発を行った。問題として、中・高等学校における防災教育の実施率が低いという現状があることが分かり、この問題を解決するためにWebアプリの開発を行うこととした。Webアプリ上で、学習テーマの選択から振り返りまでを完結できるようにすることで、この問題を解決することができると考えた。対象としたユーザは、国内の小・中・高等学校の児童・生徒とした。教育プログラムは、Webアプリとして開発し、PHP技術を使用して自分の入力内容を振り返ることができる仕組みを構築した。教育現場での効果検証のため、学年生徒を対象としたユーザテストを実施した。また、小・中・高等学校の教職員を対象としたインタビュー調査により、実際に使用してもらえる教育プログラムにするにはどのような改善が必要であるかを検討した。検証結果から、教育プログラムを改善し、教育現場で利用される防災教育プログラムを目指した。

2048
楽曲分析に基づいた演奏記号および演奏表情の効果に関する心理学的研究-機械演奏プログラムを用いて-
齋藤華花
齋藤 華花(玉川学園高等部 2年)
 音楽と感情の関係性に着目した感情的コミュニケーションの研究には、心理的な側面に注目するものと楽曲自体に注目するものの2つの観点が存在します。後者の学説では、聴者がその楽曲に対して知覚する感情的性格と、聴者自身の内面に喚起される感情的反応に分類されます。
 この研究では、題材とするファゴットデュオの楽譜に記される音楽記号から、楽曲が持つ感情的性格を分析し、それが聴者に与える感情的反応について仮説を立て、それを検証します。題材となる楽曲を機械演奏プログラムを用いて、(a)楽譜通りのもの、(b)演奏記号を削除したもの、(c)演奏表情を加えたもの、の3つの演奏データを作成し、それぞれを聴いた際の心理状態に関する質問紙調査を行います。
 上記調査によって得た回答を分散分析を用いて比較考察し、演奏記号並びに演奏表情が聴者に与える効果について検証します。

2049
英数キーボード配置の最適化
CHEMISTRY
倉持 心翔(玉川学園高等部 1年)
研究動機は、皆さんが使われているような多くのキーボードはQWERTY配列といい、
キー全体の配置の根拠は薄いということを知ったことです。
次に先行研究では、既に多くの配列が改善策として挙げられていました。
しかしそこには共通の問題があり、それは今回参考にした論文にて、他の配列への移行に対して抵抗感があると述べられていました。
そこで私は、この研究のキーポイントは最適化に対する定義にあるため、定義を新たに立てることでより最適な配列を探し出せると考えました。
今後の展望として、定義と次式を研究していき、参考論文の著者である先生にもご相談させて頂きアドバイスを貰えたらと考えています。
さらに、多くの方に最適なキー配列への移行に関心を持ってもらえるよう手動でキー配置を並び替えると評価値が表示されるようなソフトウェアを開発していくことも視野に入れています。

2050
画像認識の学習用画像生成
玉川学園高等部サイエンスクラブ画像班
原田 悠世(玉川学園高等部 2年)
画像認識を行う機械学習モデルにおいて、学習用データが不足している場合、データ拡張と呼ばれる手法を用いて画像を増やし、精度の改善を図る。しかし、文字の場合では、データ拡張により文字が変形してしまうことが考えられた。そこで、GANを用いて画像を生成しデータ拡張ができるのではないかと考え、この研究を行った。まずEMNISTというデータセットを用いて文字認識モデルを学習し、精度と学習データの枚数との関係を調べた。また、同じEMNIST画像を用いてGANの学習し、生成画像が学習データとして使用できるかを検証するために、生成画像のみで文字認識モデルを学習し、精度を検証したが、生成される画像の品質に問題があった。フィルタリング機能を実装したところ、精度の改善が見られた。最後に元の学習データに生成画像を加えて学習を行ったところ、精度が改善された。よって生成画像によるデータ拡張は成功したといえる。

2051
「おかしもち」の避難シミュレーション検証
Tamagawa Academy Science Club Evacuation Simulation Team
岡 航生(玉川学園中学部 1年)
本研究は、避難時における「おかしもち」の重要性を検証するために、Unityを使用し、建物内からの避難シミュレーションを行った。「おかしもち」とは、「押さない・駆けない・喋らない・戻らない・近寄らない」の頭文字をとった略語になっている。
シミュレーションは上下に分かれた2つの部屋から避難を開始し、一度合流した後、左右に分かれた通路から避難をさせている。実験は、「押さない」、「駆けない」、「戻らない」を守った場合と守らなかった場合のシミュレーションを行い、脱出にかかる時間変化を比較した。「喋らない」、「近寄らない」は実験不可と判断し、行っていない。これらの実験の結果、「押さない」と「戻らない」は、人々が詰まり避難時間が遅くなるため、必ず守らないといけないことが分かった。しかし、「駆けない」は転ばない程度の速度の場合や人口密度が低い場合のみ小走りしても良い可能性があるということが分かった。

2052
Gradia: 式レベル型注釈による段階的型付きLisp系言語
Gradia Programming Language Community
梶塚 太智(調布市立第六中学校 3年)
従来のプログラミング言語では、型注釈は変数や関数にのみ付与されることが一般的であり、式全体に対して細かく指定することは難しい。Gradiaは、プログラムを構成するS式に対してリストやアトムごとに型注釈を付与できる点が特徴であり、式レベルの型指定をサポートすることで、より柔軟かつ安全なプログラム設計を可能にする。本ポスターでは、この式レベルで型注釈を可能にする段階的型付けの新しいLisp系言語「Gradia」を提案する。

2053
感情を理解できる、入院中の中高生に特化したAIお悩み相談サービスの開発
BelltreeTech
鈴木 真理(佼成学園高等学校 2年)
私はPy-Featを活用し表情を読み取ることで真に寄り添うことができるAIお悩み相談サービス、Polarisを開発しました。

本プロダクトの目的は入院中の中高生が治療に専念できる環境をつくることです。
私はこれまで2年に1回の頻度で入退院を繰り返しており、その度に不安を抱えながら治療に臨む中高生を何十人も見てきました。
Polarisは元患者である私が得た入院中の経験や知識を元に製作したためUIや操作性、そしてAIの出力が入院中の中高生に特化しており、搭載しているAIも「悩みに寄り添うAI:ソラ」と「不安や困りごとを解決するAI:ノカ」の2種類があり、それぞれ目的で使い分けることが可能です。

Polarisを使うことで病気やケガを理由に自身の夢や未来を諦めず、不安で押しつぶされそうな高校生が救われる世界を作ります。

2054
Kubernetesクラスタ上でのeBPFを用いたWebアプリ用サーバレス基盤の実装と評価
π&cone
二ノ方 理仁(東京都立産業技術高等専門学校 3年)
近年、クラウドネイティブアーキテクチャの普及に伴い、サーバーレス基盤の需要が高まっている。特に、Kubernetes上で動作するサーバーレス基盤は、柔軟性とスケーラビリティの点で注目されている。しかし、従来のサーバーレス基盤と比較してコールドブート時間の長さが課題として残っている。本研究では、eBPFを用いてリクエストを監視し、基盤内のデーモンとコントローラー間で独自プロトコルを使用することで、Kubernetesクラスタ上での高速なコールドブートを実現するアーキテクチャを提案する。実装した基盤を既存のKubernetes上のサーバーレス基盤と比較し、コールドブートにかかる時間に着目して評価を行なった。

2055
オンライン学習教材に攻略法は存在するのか - 頻出選択肢からの考察 -
相田陸翔
相田 陸翔(品川翔英高等学校 2年)
IT技術が発展し、オンライン学習教材が普及しつつある。その中の一つであるL社の英単語学習用ウェブサイトでは、3択の問題の中から正解を選び英単語の学習をするものだ。このような3択の問題は、どの選択肢も同じ確率で正解が割り当てられていると考えられる。そうでなくては、迷ったときに特定の選択肢を選んで正答率が上がってしまうだろう。しかし、コンピューターで作られるランダムな数は疑似乱数と言われていて、規則性が存在する可能性がある。また、人が正解を割り振っている場合、無意識に偏りが出る可能性がある。筆者は教材の問題を解いていた際、体感的に正答が特定の選択肢に偏っていることを感じた。そこで、実際にこうした偏りがあるのか、データサイエンスの観点から調べることにした。 本研究は、オンライン教材に存在する偏りの有無を調べ、これからますます需要が増加するオンライン学習教材の欠点を減らすことに資する研究となる。

2056
ストレスを減らすチャットボット作成
文京情報研究班
矢田 小春(文京学院大学女子高等学校 2年),伊藤 公恵(文京学院大学女子高等学校 2年)
近年日本では1世帯の高齢者の増加や地域社会から孤立してしまうことにより孤独死の数が増加しています。また厚生労働省によると、労働者の8割が何かしらのストレスを抱えていると言われています。これらのことから私たちは対話システムがストレスを軽減させるという事実に着目して、私たちでオリジナルチャットボットを制作し、既存のものよりストレスを減らしたいと考えました。実験で使用したチャットボットはPythonを使用してプロンプトに傾聴の指示をしているもの(傾聴)、何も指示をしていない(既存)の2つを作成しました。また、被験者が話しやすいよう音声入力、音声認識を搭載しました。これらのチャットボットを被験者と対話させ、アミラーゼモニター・MUSE2を使用してどのくらいストレスが減少したか実験を行いました。

2057
QRコードを使用した文化祭入場受付システムの開発
立実システム開発担当
平家 和志(東京都立立川高等学校 3年),岡 篤弘(東京都立立川高等学校 2年)
QRコードを使用した文化祭入場受付システムの開発について紹介します。都立立川高校の文化祭「立高祭」では、受付の混雑を防ぐため、事前登録制のQRコードシステムを導入しました。本システムでは来場者の個人情報を収集していません。メール申し込みなどで来場者の情報を集めると、必然的に個人情報(メールアドレスや氏名)の管理が必要になり、運用の負担が大きくなってしまうためです。また、QRコードが生成された日時を記録することで事前に配布された案内がどの程度有効に機能しているかを把握できるようになりました。文化祭終了後には、システムの運用上の問題を検証しました。

2058
機械学習を用いた感情表現の再現
二度寝ダイナミクス
坂東 那音(都立立川高等学校 2年)
機械学習を用いて入力された文章に対して"言われた側"が感じるであろう感情を出力するAIの作成についてのレポートです。
感情の定義はプルチックの感情の輪を参考にしています

2059
卓球において威力のあるボールを打つ方法
ぶしまつ
武士俣 周汰(都立立川高等学校 2年),松本 拓巳(都立立川高等学校 2年)
unityの物理シミュレーションを用いてどのようにラケットをスイングさせれば威力のある打球になるかを調べる。ボールの威力をどのように数値化するかを考え、スイングの角度の変化に伴う威力の変化を観察する。

2060
テニスをシミュレーションする〜3種のサーブの軌道のシミュレーション〜
テニス部のおっきい方とちっちゃい方
棚元 脩太(都立立川高等学校 2年),宮鍋 優樹(都立立川高等学校 2年)
テニスのサーブをblenderを用いてシミュレーションする。3種類のサーブ(フラット、スライス、スピン)についてシミュレーションする。

2061
マンカラにおける深層強化学習アルゴリズムの比較
mancala
山本 勇太(東京都立立川高等学校 3年)
本研究は、世界最古のボードゲーム「マンカラ」に対して深層強化学習を行い、勝率の高いプレイヤーを作成するとともにアルゴリズムの比較をすることを目的としている。独自のマンカラルールを使用し、Random、Deep Q Network(DQN)、Actor Critic(AC)の3種類のプレイヤーをPythonで実装し、互いに対戦させて10万エピソード分の学習を行った。その結果、先手はAC、後手はDQN (どちらもRandomとの学習) が優れていた。一方で、強化学習同士の対戦では上手く学習できないことが分かった。これは、対戦相手のミスにより学習が対戦の途中で終わってしまうことが原因だと考えられ、対策としてミスを打った際に負の報酬を与えたうえで別の手を打ち対戦を続行することが考えられる。今後の課題として、強化学習同士の学習ができるようなプログラムへの改良や他のアルゴリズムとの比較が挙げられる。

2062
満員電車の改善
二宮大輔
二宮 大輔(東京都立立川高等学校 2年)
現代社会の抱える大きな問題の一つであるといえる通勤通学時の満員電車。プログラミングなどを利用してその解決策をシミュレーションし、その効果を検証、考察しました。

2063
ひらがな用の文字認識の開発
文字認識
横川 勇気(東京都立立川高等学校 2年)
本プロジェクトでは、日本語のひらがなを対象とした文字認識モデルの構築に挑戦しました。日本語の文字認識には、連続した筆画や形の類似性など独特の特徴があり、特に高精度での認識が難しい課題です。この研究では、ETLデータセットを活用し、文字の構造を的確に捉える深層学習モデルの設計に加えて、ノイズ除去や文字の正確なラベリングなどのデータ前処理をすることで、精度の向上を目指しました。加えて、ETL4の特徴に注意してひらがなのクラス分けを行ったり、文字間の識別性を高める工夫を行ったりして、モデルの精度を評価・改善しました。日本語文字認識技術の発展に向けた基礎的な取り組みとして、重要な知見と課題解決のプロセスをお伝えします。

2064
天文気象観測システムの開発~視程及び流星の自動判別と観測データの一元化~
天文気象部A
安原 知廣(都立立川高等学校 3年),山野邊 縁(都立立川高等学校 3年),水澤 資人(都立立川高等学校 2年)
天文気象部は80年前より毎日の気象観測(気温・気圧・湿度・風速・雨量・視程等)を行い、現在は自動観測装置を使用する。2019年には目視が必要な視程(見通しがきく距離を示す指標)についても自動化を目指し、自動撮影装置を自作して目標物を機械学習により判別するプログラムを開発した。本研究では新たなプログラムを作成し、高い精度で複数の対象物の判別に成功した。また、70年前に始めた流星観測についても自動化を目指し、昨年ビデオと電波を用いた装置を開発し、動画データや電波のノイズ画像から機械学習により流星を検出するプログラムを作成した。更に、1分又は10分毎に得られるこれらの膨大な観測データをサーバーに一元管理し、検索閲覧を行うwebデータベースを作成した。ここでは、上記の自動判別プログラムを用いて判別結果(視程階級、検出した流星)をリアルタイムで表示させてモニタリングできるようにした。また、よりアクセシブルなシステムを目指し、Discord Botを用いた詳細な遠隔撮影や判別結果の通知を実装した。

2065
流星の自動観測を目指す~流星の経路特定と反射領域の可視化~
天文気象部B
大谷 勇人(都立立川高等学校 2年),西 梨杏(都立立川高等学校 2年),村田 圭総(都立立川高等学校 2年),奥出 理人(都立立川高等学校 2年)
流星の分析は高層の地球大気や、宇宙空間の彗星・小惑星を観測することにつながる。本研究は、徹夜観測ができない日にも流星を捉えたいとの考えから観測の自動化を目指した研究である。昨年度は安価な防犯カメラ5台によるビデオ撮影とHRO電波観測の2つの手法を併用する今までにない方法を考え、自作装置と機械学習等による検知プログラムを開発し、観測を重ねて改良を続けてきた。2つの手法で観測した流星を同定するのは容易ではないため、今年度は流星経路の特定や観測領域を可視化することで同定を試みた。ビデオ観測では、複数地点からの観測で対地経路を特定して、2D・3Dで可視化し、赤道座標上での流星経路や日心軌道などを推測した。電波観測では、研究者の先行研究で2Dでしか可視化されていなかった流星群の反射領域(電波の観測領域)について、3Dで可視化するプログラムを新たに開発し、流星の同定をやりやすくした。また、ヘッドエコーを観測することで、流星経路を特定する新たな独自の手法を考案し、現在分析を進めている。

2066
学習に用いるチャットボットのコンテンツ作成
韓佳希
韓 佳希(東京学芸大学付属国際中等教育学校 2年)
近年ではCHATGPTの存在が大きくなっている。自分はCHATGPTを使ってわからないことを聞いたり、会話をしたりしているときは楽しいと感じたので、勉強もチャットボット方式にすればよいと考えた。しかし現存しているチャットボットは企業で使用されているものが多く、学習向けでは開発されていない。そこで、MicrosoftCopilotStudioというアプリを使用して実際にチャットボットのコンテンツを作成した。

2067
日本の中高生をターゲットとしたAIを利用する認知行動療法(CBT)の活用とその効果
田村遼花
田村 遼花(東京学芸大学附属国際中等教育学校 2年)
本研究の第一の目的は、先行研究や調査を基に精神的なニーズと既存のメンタルケアシステムの欠点を特定し、日本の中高生向けにAIを活用した「バーチャルセラピスト」システムを作成することである。思春期は自我同一性を獲得する時期であり、精神的に不安定になりやすいが、日本は「我慢が美徳」という文化が根強く、若者のメンタルケアシステムが欧米に比べて遅れている。特に、カウンセリングを日常的に利用する中高生は少ない。そのため、自分の苦しみを認識し、それに向き合い、適切な支援を求めることができるメンタルケアシステムの構築が必要であると考える。本研究では、認知行動療法をベースにAIモデルをファインチューニングし、対面カウンセリングに近い応答を生成するチャットボットの作成を目指している。

2068
Wikipedia記事における内容の信憑性を数値化するツールの作成:最適化された高速なオンラインアルゴリズムに向けて
木下・岩﨑
岩﨑 拓斗(東京学芸大学附属国際中等教育学校 2年),木下 修一(東京学芸大学附属国際中等教育学校 2年)
Wikipediaはその知名度と規模に反して、誤情報の存在などを理由に公の場では情報源として活用されることが少ない。信憑性を細分化して評価する先行研究も存在するが、膨大なデータを事前に処理することを求めるオフラインアルゴリズムで構築されている。そのため本研究では、これをデータを事前に取得する必要のないオンラインアルゴリズムで置換することを目標とする。先行研究のオフラインアルゴリズムではWikipedia(英語版)において記事を単語レベルに細分化し、編集履歴から単語ごとの情報の信憑性を評価している。Wikipediaではより新しいバージョンから履歴を取得できるため、本研究のオンラインアルゴリズムでは各履歴においての評価を最新のバージョンに反映させる手法を採用し、ある程度正確な信憑性の情報をすぐに表示させることができるようにする。

2069
新しい音楽推薦システムの構築と有効性
竹内理恵
竹内 理恵(東京学芸大学附属国際中等教育学校 2年)
本研究では、楽曲の特徴量を基にユーザーの感情に合った音楽を推薦するシステムを構築し、ユーザーエクスペリエンスを向上させることが目的である。従来の音楽推薦システムはユーザーの再生履歴に依存する協調フィルタリングが用いられているが、感情に即した選曲が困難である。本システムでは、エネルギーやテンポ、ダンサビリティなどの音楽特徴量と手動でラベリングした「嬉しい」「落ち着いた」「はつらつ」「悲しい」などの感情ラベルを用いて、感情に基づく推薦を行った。

2070
(発表取消)

2071
DAアルゴリズムを使った救急隊員と病院の優先順序付き1対多マッチングについて
横須賀総合高等学校コンピュータ部
大月 誉貴(横須賀市立横須賀総合高等学校 2年)
 私は高校1年時に自宅の階段から転落し、脳震盪を起こし救急搬送されました。その際搬送先が決まるまで30分以上を要しました。
 病状が回復後、時間を要する原因を消防局に問合せたところ、救急隊員が個別に病院と交渉し搬送先を決めるため、調整に時間を要する事実を知りました。
 私は双方の希望を事前に調整することで時間短縮が可能になると考え、ゲーム理論の応用分野であるマッチング理論のうちDAアルゴリズムを用いて救急隊員と病院双方が納得できるマッチング方法を提案しました。
 消防局からは、救急隊員は生体情報等複数の要素を勘案して病院を選定しており、同様の作業をシステムで代替えすることは緊急を要する現場では困難である。しかし、多数の傷病者が発生した場合のトリアージにおいては生体情報等の収集を限定的にするため提案内容を生かせる。とご意見をいただきました。
 そこで、Pythonを用いたトリアージ発生時のマッチングシステムを開発しました。

2072
強化学習による作曲生成AIの作成
山本 ぴあの
山本 ぴあの(横浜サイエンスフロンティア高等学校 2年)
まず、作曲AIを作るための予備研究として、Penn Treebankデータセットの予測にSimple RNNとLSTMを使い、その性能を、レイヤーの数や、隠れ層の大きさ、ドロップアウトの割合を変えて比較した。LSTMの性能の方がはるかに優れていることを確認できた。これらのモデルの中で最もパープレキシティの低いモデルを使い文章を生成させると、意味が通じないところはあるものの、文法的に正しい文が生成された。同じ仕組みで音楽データに置き換えて作曲モデルを作成した。バッハの曲と自作の曲をそれぞれ一曲ずつ学習させると、どちらもパープレキシティが10以下の性能の良いモデルができた。今後は強化学習を行う予定である。
本研究を通して強化学習で作曲AIを作れば、著作権を侵害してしまうなどの深刻な問題を解決できると考えられる。

2073
スマート単語習得 – AIとクラウド技術でお手頃に効率UP
m.l.
過 目今(法政大学国際高等学校 2年),リウ 路偉(法政大学国際高等学校 2年)
毎年、英語能力指数が下がっている日本。高校生のCEFRレベル調査から単語量が大きな壁であることが分かった。その壁を打破するため、紙の単語帳に代わり、Aとクラウド技術を活用したスマホ対応のウェブアプリを開発。いつでもどこでも手軽に学習でき、経済的にも負担を抑えた新しい英語学習ツール。

2074
生成AIと人間が書いた文章の構造とそれぞれから受ける印象の違い
相州健児
寺岡 知咲(神奈川県立厚木高等学校 2年),宮本 修吾(神奈川県立厚木高等学校 2年),山北 拓真(神奈川県立厚木高等学校 2年)
近年、生成AIを学校の課題や作文、レポートなどに使用する学生がでてきている。生成AIに任せれば基本的な表現に関する課題はほとんど可能な上、わからない事象があっても調べて教えてくれる。人間が学習する意味を見出せなくなっている学生は多くいるのではないだろうか。そこで今回、Open AIによって開発された人工知能モデルChatGPTを活用して人間と生成AIがつくる文章を比較し、人間の文章の方が優れている点を発見するための研究を行った。形態素解析ツールjs-STAR_XR+を用いて使用されている品詞の割合を調べる実験と、アンケートを用いてそれぞれから受ける印象の違いを調べる実験から人間の学習、表現をする意味を再発見していく。

2075
自作の画像データを用いたCNNによるペットボトルごみの識別
ズシAIフラスコ
臼井 千裕(逗子開成高等学校 1年),鈴木 翔天(逗子開成高等学校 1年)
私たちは深層学習によるペットボトルの本体、ラベル、キャップの分別方法について研究した。研究のきっかけは深層学習を用いて何か研究したいと考えた時、近年ゴミの分別不足が問題になっていることを知ったからである。本研究ではDockerでTensorFlowが含まれたjupyter環境を構築し、CUDAを用いてGPUで計算させ、画像認識モデルを作成した。モデルのデータセットは自分たちで作るために本校のゴミ捨て場からペットボトルの写真を収集し、「キャップとラベルの両方ともついてるもの」、「キャップのみついているもの」、「ラベルのみついているもの全てついてないもの」に4種類に分け、仮想的に増やすことで、データ数不足の問題を解決し、高い性能で画像認識をすることができた。また、作成したモデルをカメラで読み込ませることで、リアルタイムで判別できるようになった。

2076
(発表取消)

2077
地温測定装置を用いた気候と地温の関係分析
日川高校情報班
深沢 健心(山梨県立日川高等学校 2年)
 山梨県は盆地特有の年較差や一日の寒暖差が大きいことで有名である。そこでそのような気温変化が地温にどのような影響を与えているのか興味を持った。Raspberry Piを利用した地温を測定するためのシステムを使用し、地温を測定する。Raspberry PiではLoRa通信と呼ばれる独自の通信ネットワークを構成することができ、通信料がかからず数十kmの通信が可能である。これを利用することで、観測地点から地温データを学校へ送ることを可能にする。収集したデータから、地温の変化および気候変動との関係を分析する。
 また、山梨県は日本有数のぶどうの生産地である。そのようなぶどうをはじめとする農作物の生育には地温が大きく関係しているといわれている。将来的には、収集した地温データから最適なぶどう栽培を行うために活かしていくことも視野に入れている。

3001
集中測定中~加速度センサで見る姿勢と集中力の関係~
富山県立高岡高等学校情報2班
石田 健人(富山県立高岡高等学校 2年),方山 健伸(富山県立高岡高等学校 2年),石附 大知(富山県立高岡高等学校 2年),本江 音(富山県立高岡高等学校 2年)
時間を大切に使うことが求められるこの世の中、集中して効率よく勉強をするためには、集中力を判
定して通知したり記録したりすることが必要だと考えています。体に取り付けたセンサーを使って集
中力をリアルタイムで測定し、そのデータを用いてゆくゆくは集中力が切れたら利用者に通知できる
ようなアプリを製作します。集中力が切れたら適度な休憩を挟むことで、勉強時間を効率よく利用す
ることができます。

3002
画像認識AIでSNS投稿を安全に!
富山県立高岡高等学校 情報1班
岸本 大輝(富山県立高岡高等学校 2年),正保 茉乃夏(富山県立高岡高等学校 2年),藤牧 遼光(富山県立高岡高等学校 2年),福岡 啓太(富山県立高岡高等学校 2年)
本プロジェクトは、SNS投稿画像内のリスク要素や個人情報の流出を防ぐために、画像認識AIを用いた自動検出システムを制作することを目指しています。具体的には、今回は、未成年が投稿してはいけない物であるお酒にしぼり、AIが投稿する画像から識別し、投稿前に利用者へ警告を行います。今日、SNSの普及とともに、無意識にアップロードされた画像が思わぬ形で個人情報流出や炎上の原因になるケースが増加しています。事件に発展した例もあるため、投稿内容の安全性確認の必要性が強く求められています。今回のプロジェクトでは、タグ付けされた画像データをたくさんAIに読み込ませ、画像を分割してAIに分析させることで精度を上げ、さまざまなシーンでリスクを伴う要素を正確に検出できるモデル構築を行いました。これにより、SNSの利用者が安心して投稿を楽しめる環境を提供するとともに、情報流出や炎上を未然に防ぐことに貢献したいと考えています。

3003
サイコロを用いた統計データと正規分布の理論的整合性の研究
情報デザイン部
林 理央(富山県立大門高等学校 2年),加藤 征馳(富山県立大門高等学校 2年),坂上 宥詩(富山県立大門高等学校 2年),石崎 格杜(富山県立大門高等学校 2年)
本研究では、サイコロを用いて得られた統計データが正規分布の理論的統計値と一致するかを検証した。まず、サイコロを1個、2個、3個同時に振り、それぞれの合計値を計算し、得られたデータをもとに統計解析を行った。この解析により、サイコロの目の出方が理論的な正規分布にどの程度一致するかを調べた。また、アナログデータの統計解析と理論的な正規分布との整合性についても検証し、データの一貫性と分布の形状を比較した。これらの解析はPythonを用いて行い、データの可視化や正規性の検定を実施した。実データと理論分布の比較を通じて、アナログデータが理論的分布に対してどの程度一致するかを評価した。結果として、サイコロを用いたデータ収集とその統計解析が、正規分布との整合性を評価するための有効な手法であることを示唆した。

3004
3D空間による災害意識向上
大門高等学校DX防災研究グループ
石崎 格杜(富山県立大門高等学校 2年),川端 愛(富山県立大門高等学校 2年),社浦 果歩(富山県立大門高等学校 2年),白江 春樹(富山県立大門高等学校 2年)
令和6年1月1日の能登半島地震の際、富山県射水市の大門高等学校も避難場所として機能しました。
交通渋滞によりスムーズな避難が困難だったことを教訓に、迅速で安全な避難経路を支援するアプリケーションの必要性が高まりました。
本研究は、災害発生時に安全に避難するための情報提供を目的とし、仮想空間に避難経路を作成することで災害対応力を強化するものです。UnityエンジンおよびCesiumを活用し、射水市大門地区の3D地形マップを制作、既存のハザードマップデータも反映させ、VRゴーグルを用いてリアルな避難経路の体験が可能なシステムを構築しました。研究の進展に伴い、津波発生時の被害予測シミュレーションも実施や、災害時の道路・建物の認識が容易な環境下でも浸水リスクが高いため、最適な避難経路を探す困難さを実感しました。今後は、液状化などの外的要素の反映、避難経路表示の簡易化、地元住民の声を取り入れるためのアンケート調査を実施し、より現実的な避難支援システムの開発を目指します。

3005
AIと数学の新定理
勝山
小柳 俊太朗(福井県立勝山高校 2年)
AIに数学の平面図形についてのまだ発見されていない定理の仮説を立ててもらい、その仮説が成り立つかどうか検証しています。検証方法はGEOGEBURAや自分自身で図形を描き、反例を見つけています。まだ新しい定理の発見には至っていません。

3006
”推し”の存在意義についての分析と考察
W
山田 樹璃(勝山高等学校 2年)
個人における”推し”の存在意義解明のため、「推しとは自分の不足している部分を補ってくれる存在である」という仮説を立て、SNS、福井新聞を用いて、アンケート調査を実施。
①推しに対しての感情10個の中から当てはまるもの全て
②推しのいる生活の中で愛情、癒やし、遊び、恋愛、自己肯定感が1から5段階の中でどのくらい不足しているか

不足している人、不足してない人、どちらが対応する感情を多く選ぶかを分析したところ、愛情、癒やし、自己肯定感については、不足していない人の方が感情を多く選ぶという結果が得られた。一方、遊び、恋愛については同様の結果が得られなかった。
愛情、癒やし、自己肯定感について、推しへの感情があるほど不足していない傾向にあるという分析結果を得た。
結果、私の立てた仮説「推しとは自分の不足している部分を補ってくれる存在である」は部分的に正しいと考える。

3007
大規模言語モデル(LLM)を用いた柔軟なユーザーインターフェースの開発
https://itta.dev/
船橋 一汰(愛知県立一宮高等学校 1年)
私たちがコンピュータを操作する手段(UI=ユーザーインターフェース)のほとんどは視覚的なものである。しかし、3Dモデリングソフトウェアや画像編集ソフトウェアなどの非常に多くの機能を搭載したアプリケーションではUIが複雑となるので、学習コストが上がったり、直感性が下がったりしてしまう。画面に散らばる機能を「自然言語の指示による操作」という単一の機能に置換することで、低い学習コストと高い自由度を同時に得られるのではないかと考えた。今回は、このコンセプトを実証するために、自然言語による指示で操作する画像編集ソフトウェアを開発した。ユーザーが指示を入力すると、LLMが画像を編集するプログラムを作成し、それが実行されることで画像が編集される。また、生成された画像効果を後から微調整するための「パラメータ」という独自の機能がある。画面上でこの値を調整すると、再生成なしで画像効果の程度などを微調整できる。

3008
プログラミングでゴリ押しデータ分析
寺西陽菜
寺西 陽菜(愛知県立一宮高等学校 2年)
情報の授業でデータ分析の課題が出た際、「相関がないという結論でも良い」という説明があったが、私は相関があるもので分析をした方が面白いと考えた。そこで「SSDSE社会生活」の全ての項目の組み合わせで相関係数を算出するプログラムを作成し、結果をもとにテーマを決めることにした。
プログラムはChatGPTを活用し、VBAで作成した。組み合わせがあまりにも多かったので相関係数の絶対値が0.5以上のものに限定し、かつ、複数の項目をまとめた総数や時刻といった不適切な項目を除外するようプログラムで調整した。
算出した相関係数は2000以上となったため、趣味に限定して相関係数を見ることにした。その結果、例えば「釣り」と「ハイキング」、「釣り」と「旅行」など、「釣り」とその他の趣味に負の相関があるケースが多いことが判明したため、「釣り人口とその他の趣味人口の負の相関の要因検証」というテーマに決定した。

3009
機械学習を用いた顔認証による出席管理システムの開発・評価
Meijo2A1
米田 浩大(名城大学附属高等学校 2年),神谷 文洋(名城大学附属高等学校 2年),佐和田 裕花(名城大学附属高等学校 2年),鈴木 詩子(名城大学附属高等学校 2年)
本校では、出席確認を朝のチャイムの鳴動と同時に、教員が目視で生徒の出席を確認する。40人を超える教室の中で、教員が生徒の「居る」、「居ない」をチェックすることは大変手間であり、ミスも起こりうる。
そこで、顔認証を用いて確実に出席確認をすることを目標に、システムを構築した。顔認証では、機械学習ライブラリ「dlib」を用いてPythonでコーディングをし、精度の高い顔認証を行った。クラスの生徒に協力いただくことにより、より精度が高く、スムースな顔認証を目指した。また、照合した顔認証の情報を、他デバイスからも閲覧できるようなWebアプリの開発を目指し、UI部も顔認証の状況を分かりやすく確認できるように工夫した。

3010
音と色の融合 〜音を視覚的に捉えたい!〜
とーん
金井 聖也(愛知県立旭丘高等学校 3年),溝口 優生(愛知県立旭丘高等学校 3年)
“「聴覚」で感じる音を「視覚」で同じように感じることはできるのか?弾いた和音がどのような和音かを誰でもわかるようにしたい!” この思いから吹奏楽部に所属している私たちは、Pythonを用いて“弾いた音のイメージが視覚的に表現されるピアノを創る”ことに挑戦しました。具体的には、PCと電子ピアノを接続し、ピアノで弾いた音に対応して、音の感覚にマッチした色のついた円が画面上に表示されるシステムをつくりました。音から受ける印象である音高や音の広がりなどを、色や明るさの他、大きさの変化などの動きを用いることで、様々な音を視覚的情報として表現できるようにしました。このシステムを介して音楽に触れることによって、音楽に詳しくない人や小さな子ども、さらには聴覚に障がいのある方でも、直感的に「音」を楽しめるようになると嬉しいです。

3011
スクールバス位置確認システム「バスなう」の開発と運用
津田学園サイエンスクラブ
伊藤 叡一郎(津田学園中学校・高等学校(六年制) 3年)
近年、子どもたちの安全に対する関心が高まっている。また本校のスクールバス利用者の中には、天候や交通規制などが原因で起こる交通渋滞により、バスが定刻に来ない事案に対する対応策を求める声が多くある。スクールバスの運行状況をリアルタイムで把握し、利用する児童生徒や保護者に安心感を与えるシステムの必要性が高まっている。
「バスなう」は、GPSとインターネットを活用し、スクールバスの位置情報をリアルタイムでWebサイトに表示するシステムである。保護者は、自身のスマートフォンのブラウザから、子どもが乗るバスの現在地を確認できる。主な機能として位置情報表示がある。地図上にバスの現在地を表示することで保護者の安心感向上、バス運行の最適化、緊急時の対応を迅速化・安全確保などの効果を見込めた。特に利用者が活用したいか、今後の導入可能性を探索するための試験運用・利用者アンケートを実施した。
今後は、さらなる機能拡充を図り、より安全で便利なスクールバス運行に貢献していきたい。

4001
Spresenseを使った支援ツールの製作
Future Formula
上田 理仁(同志社国際中学校 2年)
僕は、屋外に出ることのできない方々が、家の中からロボットを操作して、屋外での作業を行うことができるようなシステムを開発した。
最近、僕は足を怪我してしまい、しばらくの間外に出られなかった。その時に僕はこのシステムを作り、実際に社会で使ってもらいたいと考えた。
僕は色々な操作方法や機能を実装し、どのような障害がある方でも使用することができることが必要であると考えた。そのため、スマホでのコントロールなどに加え、ジョイスティックを使ったコントロールもできる。またHTTPサーバーを使ってWi-Fiでの通信ができるようにした。
まずはCADでパーツを設計し、それを3Dプリンタで印刷し組み立てた。コードはリモコンと本体で使った2つのマイコン用にそれぞれ違う言語で書いた。マイコンはSpresenseとRaspberry Piを使用し、複数のスマホも使用した。

4002
(発表取消)

4003
日々の食事に笑顔を! ランダムソースジェネレーターの開発
ランソーチーム
本田 正人(京都産業大学附属高等学校 3年),西村 春(京都産業大学附属高等学校 3年),竹上 陽貴(京都産業大学附属高等学校 3年),服部 稜生(京都産業大学附属高等学校 3年)
近年、家庭での食事の時間が減少し、食卓での会話や笑顔が少なくなっていることが問題視されています。私達の家庭でも同様の問題が発生しており、これを解決するために新しいアプローチが必要だと感じました。そこで、私は食事の楽しさを増やすために、家族が一緒に楽しめるタレやソースのレシピをランダムに生成するジェネレーターを開発しました。このジェネレーターにより食事に新しい楽しみを加え、家族全員が参加して料理を楽しむことができます。本研究では、このジェネレーターの開発過程、使用方法及び実際に家族で使用した際の効果について報告します。

4004
音楽からボーカルの音程を測定するプログラムの作成
山本
山本 煌(京都産業大学附属高等学校 3年)
特定の楽曲の譜面が欲しい際に役に立つプログラムを作成しました。はじめに曲の音声データから、AIを使用してボーカルの分離を行い、ピッチ測定を通してメロディーのMIDIデータを作成します。ピッチ測定のデータだけでは、ノイズが多く譜面のデータとしては使いにくいので、BPMを測定して、そのリズムで分割することで、自然なノイズの削減を実現しました。ポスターでは、プログラムを実際に音声から音程を測定する過程を通して、グラフィカルにまとめています。

4005
色覚異常を再現する「カラーバリアレンズ」の制作
飯山
飯山 瑞樹(京都市立西京高等学校 2年)
色覚障害は男性の20人に1人、女性の500人に1人がもつ障害である。色覚障害は外見ではわからないため健常者には理解されにくく、意図せず色覚障害者には分かりにくい色使いをしてしまう場合がある。これに対して、色覚異常の人々の視界を再現するシミュレータが開発されているが、これらは主に静止画を用いたものであり、身近な環境での色の見え方を体験することは難しく、また、リアルタイムでの再現が困難である。そこで、本研究では、Webカメラを用いてリアルタイムで色覚障害者の視界を再現するWebアプリケーション -- カラーバリアレンズ -- を開発した。このアプリケーションは、ユーザがスマートフォンやタブレットなどのWebカメラを通して撮影した映像を、色覚障害者の視界に変換して表示することができ、身近に存在する色覚障害を持つ人にとっての障害を理解するためのツールとして利用できる。

4006
(発表取消)

4007
AIとAIとの相互理解ができる会話
森本&高橋
福本 由輝(関西創価高等学校 3年),米塚 伸吾(関西創価高等学校 3年),辻本 勇慈(関西創価高等学校 3年),高木 和久(関西創価高等学校 3年)
現代社会において、コミュニケーション能力は極めて重要なスキルであり、その有無が人間関係やビジネス、さらには日常生活にも大きな影響を与える。しかし、多くの人が内向的な性格や会話の苦手意識から、コミュニケーションに困難を感じている。特に、何を話せば良いのかわからず、会話が進まないことに悩む人も少ないと思われる。このような背景から、AI技術を用いて会話力を向上させるための研究を行った。AIにペルソナを与え、それに則り会話を制作してもらい、それを人間と2種のAIに採点させた。人間とAIの採点した点数の差など、「より良い会話とは」を模索した。この研究によって、未来の会話の在り方を考えるきっかけになり、実世界、SNS等でよいコミュニケーションライフを送っていただきたい。

4008
AIを用いた効率的な勉強法を考える
チーム揚げうどん
堤 蓮斗(関西創価高等学校 3年),佐々木 好夫(関西創価高等学校 3年),西森 大登(関西創価高等学校 3年),藤村 勇二(関西創価高等学校 3年)
我々高校生にはとにかく時間がない。勉強、遊び、恋愛。とにかく忙しいのに時間は24時間しかない。高校生は24時間で青春を謳歌しなければならないという現実に直面する。こんな空前絶後の問題に直面した高校生にとって暗記に割く時間は皆無だ。そこで、我々は考えた。我々はどうやって暗記を効率よく終わらせ恋愛を楽しむかと。我々は一つの結論にたどり着いた。音楽だ!我々は、意識せずに流行りの曲を覚えている。「あれ、もしかして音楽には暗記パンと同じだけのポテンシャルがあるのではないか!音楽を暗記に応用させよう!」と考えた。しかし、我々は作曲家ではない。音楽なんてちんぷんかんぷんである。音楽×暗記これは幻想だったのか。絶望していたとき一つのアイディアが降ってきた。生成AIだ!作詞も作曲も全部丸投げしちゃお♡他にもたくさんのことを伝えたいが余白が足りないため割愛させていただく。気になる人は是非ポスターを見て欲しい。

4009
テキストマイニングを用いた商品レビューの分析
高槻高等学校
岩下 洸那(高槻高等学校 2年)
ネットショッピングでは実物の確認が困難で、レビューが重要な情報源となる一方、膨大なレビューをすべて読むのは難しいという問題点が挙げられます。そこで本研究では、Amazonの商品レビューに対してテキストマイニングの手法の一つである感情分析を行い、商品レビューの傾向を視覚的に把握しやすくする方法を検討しました。分析にはPythonのライブラリであるTextBlobを用いて好意的・否定的な感情を判定し、円グラフやワードクラウドとして視覚化、さらにPython上で利用できる処理手法であるWord2Vecで単語関係を解析し、カテゴリーごとのレビュー内容に基づいてワードクラウドを作成しました。結果、TextBlobとWord2Vecにより、レビューの概要をわかりやすく視覚化することができました。今後は、視覚化されたデータが購買行動にどのような影響を与えるかをアンケートを用いて検証する予定です。

4010
YOLOv5を使用したバドミントンシャトルの品質評価システムの構築
高槻高等学校情報1班
説田 修万(高槻高等学校 2年)
高槻高校バドミントン部ではバドミントンシャトルの選別を手作業で行っており、効率の悪さやバドミントンシャトルの品質判断の一定性に欠ける。そこで本研究はバドミントンシャトルの選別の効率化と品質判断の一定性を確保することを目的とする。本研究では画像認識プログラムYOLOv5を使用し、YOLOv5にバドミントンシャトルの画像を3段階評価で学習させ、その学習データをもとにバドミントンシャトルの品質を判断するwebアプリを作成する。バドミントンシャトルの画像をアノテーションした上でYOLOv5に学習させ、この過程を3回繰り返したのち、テストで確認の上、実証実験を行った。実証実験の結果や意見を踏まえた上で、現在このプログラムをiPadでも使用できるようにGithub上にマイグレーションし、webアプリの作成を行っている。エラーの解消やwebページの改善、精度・処理速度の向上などを今後の目標にしている。

4011
視覚に着目した変数命名法の分析
Dragon Arrow
中辻 友喜(大阪電気通信大学高等学校 1年)
プログラミングを行う際、完成したソースコードの読みやすさを重視することが多い。そのため、プログラミングを始めてすぐの初心者は、変数名に1文字やローマ字を使うことがよくあるが、プログラミングに慣れる過程の中で、変数名の命名規則を学習するようになる。しかし、実際のコーディングでは、その規則だけでなく、視覚的に綺麗だと感じる変数名を使うことがよくあることに気が付いた。そこで、それらの変数名にどのような特徴があるのかを明確にするために分析を行った。

4012
職員室におけるキオスク端末の開発・運用と利用調査
大阪国際高等学校コンピューター部
石原 唯斗(大阪国際高等学校 2年)
先生に用がある生徒は、職員室に行くことが多い。先生を呼ぶときに、先生に聞こえるぐらい大きな声を出せる人もいれば、そうでない人もいる。そんな中、「大きな声を出せない生徒のために、先生を代わりに呼んでくれるシステムを開発してほしい。」という要望があった。そこで、タッチ操作可能なキオスク端末のアプリケーションをPythonで開発し、運用した。また、それに加えてキオスク端末の利用調査と分析も行い、キオスク端末の機能的な開発手法を探っていく。

4013
プログラミングにおける生成AIの活用方法
sagawa
佐川 拓杜(大阪公立大学工業高等専門学校 3年)
生成AIは多くの活用方法が存在しますが、出力の正確性や信頼性を保証することは容易ではありません。プログラミング分野においては、生成されたプログラムを実際に実行し、その出力結果によって真偽を検証できる点が特徴的です。この特徴から、生成AIはプログラミングに適していると言えます。
本研究では、生成AIが生成したプログラムと、事前に自作したプログラムを比較することで、プログラミングにおける生成AIの活用法を分析します。具体的には、両者のプログラムのコードの品質、生成までの時間などを比較し、生成物の特徴や、人間の手をいれるべき部分を明らかにします。また生成物の品質に大きく関わるプロンプトについても考えます。具体的には生成されたコードを分析し、プロンプトが生成物にどのような影響を与えているのかを考えます。このような分析を通じて、生成AIをどのように活用すればより効率的なプログラミングができるのかを考えます。

4014
芽紫蘇 × YOLO ~なにわの伝統野菜を守れ~
辻野 渉太
佐野 頌太(摂津市立第一中学校 3年),辻 渉人(摂津市立第一中学校 3年)
現在、全国的に農家不足などの理由で伝統野菜が失われつつある。大阪の伝統野菜は特に「なにわの伝統野菜」と呼ばれ、シソの若葉である芽紫蘇もその一つである。研究を進めていく中で、芽紫蘇は育て方によってカビが発生することやアントシアニンの合成が起きないことがあるとわかった。そのような状態の個体は早めに取り除く必要がある。そのため、各個体の生育状況を判断し「カビの発生状況」や「日照不足」の見える化をするシステムを、物体検出アルゴリズムであるYOLOを用いて開発し、芽紫蘇の栽培をサポートすることにした。伝統野菜の栽培・生産には多くの高度な技術や豊富な経験が必要である。しかし、本システムを活用することで一般的な家庭でも比較的容易に栽培することができると考察する。本システムの普及が芽紫蘇の栽培を始めるきっかけにもなり、その衰退に歯止めをかけることを期待する。

4015
ローカルLLMを用いたADASのコスト削減と多目的最適化への対応
大江 修聖
大江 修聖(ルネサンス大阪高等学校 1年)
本研究では、Shengran Hu et al.(2024)が発表したAutomated Design of Agentic Systems(ADAS)において使用されるLLMを、ローカル環境で動作するLlama 3.2に変更し、ローカルLLMの利点を生かした機能を実装することで、api料金を削減し、ローカル環境での動作を可能にし、さらに多目的最適化への対応を行うことを目指した。

4016
自動車が協調して効率的な移動を実現する新しい交通システムの開発
Otemon PathFinder
小澤 航大(追手門学院大手前高等学校 2年)
日本では交通渋滞によって,1年間に延べ38億時間という膨大な時間を無駄にしているという.
そして渋滞による経済的損失は,年間で12兆円にも上る.
この問題を解決するため,新たな交通システムを開発した.
私が構想するシステムでは,道路上の全ての自動車の絶対位置を通信により把握し中央制御することで,
全ての自動車が協調し滞りなく移動する.つまり信号機を必要としない交通の世界が実現するのである,
実際に私が実装したプロトタイプでは複数の自動車が隊列走行しながら,交差点でも止まることなく合流する.
このシステムは,現代社会に生きる人々の移動にかかる無駄な時間を大幅に削減するほか,安全な移動の実現ならびに経済損失やエネルギー問題の解消など,多くの社会問題の解決に繋がると考える.

4017
政治・選挙への関心を高めるためのアプリの提案と検証
大統領候補
佐藤 優光(大阪府立桜和高等学校 2年),池田 悠人(大阪府立桜和高等学校 2年),古川 七海(大阪府立桜和高等学校 2年)
若者の政治への関心が減少し、さらに選挙の投票率の減少という課題を解決したいと思い、政治・選挙に関心を持てるアプリを制作した。制作したアプリは、3つの党があり、それぞれの特徴を把握してから党を選択することで疑似投票を体験できる。ユーザーは選択した党の大統領になり、税金、少子高齢化、災害といったイベントを党の政治方針に沿って進め、解決策がどのような変化をもたらすのか知ることができる。ユーザーはアプリを体験することで政治の知識を得られ、どのような国になったのかを想像できるエンディングにより政治を身近に感じることができるので、政治への関心が向上し、選挙の投票につながると考えられる。アプリの使用前後に選挙への興味・関心や考え方の変化などについて、アンケートを実施する。173人の高校生にアンケートを実施した結果、アプリを体験した前後で選挙への興味・関心が43.4%から72.2%に増加した。

4018
デジタルハザードマップアプリの開発
豊中高校情報6班
綾木 晴隆(大阪府立豊中高等学校 2年),西森 麻佑子(大阪府立豊中高等学校 2年),福本 啓介(大阪府立豊中高等学校 2年),大塚 悠也(大阪府立豊中高等学校 2年)
現状の紙のハザードマップは、持ち運びに不便であり、情報の更新も遅れてしまうという問題がある。
そこで本研究では、デジタルハザードマップアプリを開発した。
このアプリで実装する機能は、ハザードマップの表示・周辺の避難所の検索・メッセージ機能である。
他のデジタルハザードマップアプリとの差異としては、メッセージ機能の統合・わかりやすく簡潔な機能とUIデザインであることだ。

4019
(発表取消)

4020
セルオートマトン法を用いた渋滞のシミュレーション
西宮市立西宮高等学校GS科
西澤 浩平(西宮市立西宮高等学校 2年),川瀬 あかり(西宮市立西宮高等学校 2年)
交通流などの場面で発生する渋滞には特別な要因のない自然渋滞が存在する。私たちは災害時の避難などにおける集団行動の際にもそのような渋滞が発生しているのはないかと考え、セルオートマトン法によるシミュレーションを行なった。今回はエクセルを用いて一次元セルオートマトンルールであるrule184を視覚的にわかりやすくするために二次示で作動させるために改良を加えた。そして、実際の学校の教室や廊下を再現した領域にそのモデルを配置し、区画ごとに集団を分けそれぞれ出口を変えることによって条件をかえ、シミュレーションを行なった。

4021
外国人観光客増加の要因を見出すための主成分回帰を用いたモデル構築
西村美柚
西村 美柚(雲雀丘学園高校 2年)
新型コロナウイルスによって大きな打撃を受けた観光業は、2023年にはコロナ前の8割まで回復しましたが、さらなる外国人観光客の増加を目指して、その要因を明らかにすることを目的としています。本研究では2010年から2019年の47都道府県における外国人観光客増加率を目的変数とし、経済、人口、安全、施設、文化・言語、外国人観光客の動向、SNS利用の7つのカテゴリから19種類の説明変数を収集し、重回帰分析を行いました。さらに、データの多重共線性と異なる単位の影響を解消するため、主成分分析と標準化を用いて分析を進めました。これにより、観光客増加に影響を与える要因を特定し、今後のインバウンド回復に寄与する手がかりを探りました。

4022
連続状態セルオートマトンによるモデルの提案〜地価と人口流動が相互作用する系について〜
宝塚北高等学校オートマトン班
鎌田 咲冬(兵庫県立宝塚北高等学校 2年)
この研究の目的はセルオートマトンを用いた地価と人の流れのシミュレーションモデルの作成である。現在の一般的なセルオートマトンを用いたシミュレーションには,ライフゲームなどが挙げられるが,これらの更新ルールには対象物の相関関係は考慮されていない。そこで本研究では相関関係という要素を更新ルールに加えたモデルの作成を目指す。研究を進めるにあたり,使用するデータにおける地価と人の流れの相関を確かめた。
相関関係に基づいてモデルを作成することの妥当性を検証するため,最小二乗法によって求めた回帰係数について単位根検定を用いて定常性を確かめる。

4023
個体群プロトコルにおける高速な一様k分割の検討
NAIST STELLA 山口紗音
山口 紗音(奈良工業高等専門学校 1年)
個体群プロトコルモデルは、Angluinらが2004年に導入した分散コンピューティングにおける低性能デバイス群のモデルである。個体群は、個体と呼ばれる複数のモバイルロボットからなり、それらが互いに通信して計算を進める。 本発表では、一様k分割問題について考える。 一様k分割問題は、個体を同数のkグループに分ける問題であり、個体が交流を繰り返すことで分割を行う。分割完了後には、個体が引き続き交流を行ってもその状態が変わらないよう維持される。この分割により、各個体が役割を担い、タスクを効率的に遂行できるようになる。
個体群における一様k分割問題は、Yasumiらが2019年に既に取り組んでおり、空間計算量が効率的なプロトコルを提案した。 しかし、Yasumiらのプロトコルは、kに対して指数的に実行時間が増えてしまうといった、時間計算量の問題が残されている。本発表では一様k分割問題を解く、時間計算量が効率的なプロトコルを検討する。

4024
ココロのテンキ~みんなの天気を快晴にしよう~
NWUSS
小島 拓也(奈良女子大学附属中等教育学校 高1年),大東 紅芭(奈良女子大学附属中等教育学校 高1年),森岡 和歩(奈良女子大学附属中等教育学校 高1年)
現代社会はストレスや孤独感が増大し、心の健康が大きな課題となっています。私たちのアプリは、天気のイラストで自分の心の状態を表現し、同じ「天気」を持つ人たちと気軽にチャットできる、新しいコミュニケーションツールです。

心の状態を可視化することで、自己理解を深め、孤独感を解消。さらに、匿名性の高いチャット機能は、心の悩みを抱える人にとって安心できる相談の場を提供します。

このアプリは、単なるコミュニケーションツールにとどまらず、心の健康に関する社会課題解決の一助となることを目指しています。ユーザーの心の状態に関するデータを分析することで、より良い心の健康サービスの開発にも貢献できると考えています。

5001
blenderによる「書きやすい」筆記具の分析
尾原佳奈
尾原 佳奈(広島大学附属高等学校 2年)
私は普段店頭で筆記具を選ぶとき、無意識のうちに重心が低いものを選んでいることに気がついた。筆記具の重心が筆記動作に与える影響を調べることができれば、シャープペンシルの「書きやすさ」に一つの指標を作ることができると考え、当初の課題としていた。しかし、先行研究では加速度センサーや3次元位置センサなど、高校生が簡単には扱えないツールが使われていたため、無料ソフトであるblenderを運動の計測のために利用することはできないのか疑問に思った。本研究では、blenderの中でも主にVFX作品に用いるモーショントラッキング機能が動作の分析において有用であるか評価しながら、様々な重心を持つ筆記具の使用中の軌道を記録し比較した。

5002
幼稚園における情報教育環境整備
kaifu
村本 宙(宍喰中学校 2年)
幼稚園における情報教育環境整備
本研究は、小学校の1人1台情報端末のリプレイスのタイミングで、その情報端末を活用し、幼稚園で1人1台端末を安全安心に活用できるような環境を整備することを目的とする。
徳島県海陽町では、2016年から町内の全学校で無線LANを整備した上で、先行的に海部小学校でiPadの1人1台導入をしていた。その結果、小学校での活用で、学習の質があがったり、教員の負担の軽減の効果がみられた。そこで、小学校の端末リプレイスのタイミングで、小学校への接続をスムーズにすることを目的に、小学校で使っていたiPadを幼稚園で活用することを考えた。本研究では、幼稚園で幼児が安全・安心に情報端末を使う環境を実際に整備し、その課程における課題を抽出する。

5003
鉱物トランプとコミュニケーション
Ayu
長坂 歩(神山まるごと高等専門学校 1年)
 13歳の時に作成し販売した鉱物トランプは、当初、石好きとして自分の鉱物のコレクションをトランプ化し、鉱物の写真と、硬度、比重、レア度、特徴などをトランプカードに掲載し、普通のトランプとして遊び、バトルカードゲームとして遊び、飾って楽しむことを通じて、鉱物についての知識を増やす目的で作成した。
 実際、自分が様々な人々と鉱物トランプをすることで判明したのは、単に図鑑をトランプ化した以上のものであることが判明した。ゲームを通じて鉱物について語り合う場面が多く、自分が教えたり、教わったりの連続で、学習効果が際立って高くなった。
 ここで得られた知見は、科学学習ツールとして、鉱物のみならず様々な対象で作る意義が見いだせたことと、電子版トランプの学習ツールとしての可能性である。オンライン上で英語圏の人と対戦し、科学学習と同時に英語学習も可能になると考えられる。

5004
Let's脳活!~認知症予防で元気な老後を~
成し遂げたいうどん県民
西川 晴貴(香川県立高松商業高等学校 2年),海野 遙人(香川県立高松商業高等学校 1年)
近年、高齢化が急速に進む中で、認知症は大きな課題の一つとなっています。認知症は誰にでも起こりうるものであり、一度発症してしまうと、完全な治療は困難と言われています。ですが、適切な対策を施すことで、発症のリスクを低下させることができます。そこで私たちは、認知症を予防したいと考える人たちをサポートするためのアプリを開発することにしました。日々の生活の助けになるモードや、脳の活性化に役立つゲームモードを搭載し、高齢の方々が健康に暮らせる手助けになれるようなアプリを目指しました。

5005
人工知能資源用不要物自動分別機能 ~作業員を救え~
ラベル撲滅委員会
岡 優真(香川県立高松商業高等学校 2年),平戸 晴也(香川県立高松商業高等学校 1年),久保 匠(香川県立高松商業高等学校 1年)
高松市の南部クリーンセンターの方々は毎日リサイクルできるペットボトルとそうでないペットボトルを手作業で分別している。その大変な作業をAIが作業員の代わりに判別することで、作業員の負担が軽減できないかと思い、研究を始めた。AIの画像検知を用いて自動で判別し、リサイクルできないものに枠をつけて表示させ、分別作業の軽減を目指す。

5006
ピンポン玉の品質を予測する音響識別AIの開発
Sakamoto
坂本 悠佑(東福岡高等学校 2年)
割れや凹みのある球や規格の違う球の識別、試合球として売られている特に高品質な球を練習球と区別するといった、わずかな音の違いを認識するAIの開発を行うといった内容の研究です。さまざまなピンポン玉を同条件下で落下音を記録し、その音響データをスペクトル解析することでより詳細な特徴抽出を行い、CNNモデルを活用して、 ピンポン玉の品質予測を試みました。

5007
教科学習へ貢献する大作3D・RPGゲームの開発
ChienPanda
真野 純平(佐賀県立致遠館高等学校 2年),大坪 慶冬(佐賀県立致遠館高等学校 2年),田中 翔(佐賀県立致遠館高等学校 2年),緒方 裕心(佐賀県立致遠館高等学校 2年)
学習を目的としたゲームは数多く存在する。しかし、それらのほとんどは2D形式でつくられており、また学習を行うという目的にフォーカスして開発されているため、ストーリー性という面からみたとき、純粋な娯楽を提供することに重きを置いたゲームと比較するとやはり劣っている。そこで我々は3D形式で且つ厚みのあるストーリーが伴った、新規性のある、学習のためのゲームを開発した。
ゲームの形式は、敵を倒しながら冒険するRPG形式である。敵との戦闘方法は、エンカウント式のターン制バトルを採用している。また使用したゲームエンジンはPanda3DというPython用のゲームエンジンである。現在、戦闘の実装、マップや装備の管理など、ゲームとして成立させるための要素を実装することに成功している。

5008
学生証を用いた出席確認システムの開発
chien carrion
槇 祥大(佐賀県立致遠館高等学校 2年),小林 孝太郎(佐賀県立致遠館高等学校 2年)
生徒証が全校生徒に配布されているが、正直使い道があんまりない。生徒証を学校で有効に使える場所、それが登校時だと考えた。登校時の出席確認を文字認識を利用し、生徒証に記載されている生徒番号を認識し名簿に表示されるようなシステム開発に取り組んでいる。このシステムに関しては、現在学習中であるPythonを用いて行っている。このシステムを導入することにより、現在使われていない生徒証に価値が生まれる且つ先生方の負担軽減にも繋がると考えた。

5009
機械学習モデルとマイコンを利用した害鳥撃退システム
N
福田 愛菜(佐賀県立鳥栖高等学校 1年),谷口 あいり(佐賀県立鳥栖高等学校 1年)
この研究は,家庭のゴミを荒らす害鳥(特にカラス)を効果的に撃退するシステムの開発を目的としている.カラスによるゴミの被害は社会的な問題となっており,本システムはその解決策の一つである.システムは,カメラ付きのノートパソコン,マイコン,モータードライバ,回転機構,カラスと猛禽類の模型,スピーカーを組み合わせて構成されている.まず,カメラが家庭ゴミの周囲を撮影し,オンラインの機械学習モデルを用いてカラスの襲来を検知する.襲来が確認されると,マイコンがモータードライバに信号を送り,カラスと猛禽類が戦っている模型を動作させると同時に,スピーカーからカラスが猛禽類に襲われる際の鳴き声を再生する.以上により,カラスを追い払うことを目指している.実験では,このシステムが意図した通りに機能し,効果的に害鳥を撃退できることが確認された.

5010
Microsoft365サービスを活用した自動課題通知システムの開発
Sc!TechS-tomatoma
田北 海翔(大分県立大分舞鶴高等学校 1年)
近年、PowerPointやTeams,Excel,WordなどのMicrosoftサービスは会社、学校、研究等の様々な場面で活用されている。学校現場では、課題連絡や学習ツールとして使用されており、学習の効率化と学力の向上を行うための道具として利用される機会が増え、広く使用されるようになった。また、それらを利用する上で、従来の紙の課題に加え、デジタルコンテンツを伴う課題も増加している。そのような中、課題の確認や管理の方法は確立しておらず、不便に感じる学生が多くなっている。そこで本研究では、Microsoftサービスを活用した課題管理や通知の自動化を行うことができるシステムの開発を目的とし、Microsoft Power AutomateとSharePoint、Teamsなどのサービスを連携させることにより、学生のタスク管理をはじめとする学校生活の支援を試みた。

5011
学習意欲向上を促進するコンシェルジュWebアプリケーション開発
Sc!TechS-カルピス
山本 慶士郎(大分県立大分舞鶴高等学校 1年),佐藤 葉緒(大分県立大分舞鶴高等学校 1年),三戸 颯馬(大分県立大分舞鶴高等学校 1年)
Society5.0を生きる子どもたちの「学力」のあり方について議論が行われる中、「学習習慣が学業成績と関係が強いことが示されており、子どもの学習習慣は、学力の基盤として重要な位置づけであることは自明である。しかし、学習の結果や軌跡を効果的に振り返る機会がないことや、多忙化する生徒のタスクは効果的に管理をすることが難しいことなどが学習意欲の向上を阻害している可能性がある。そこで、本研究では生徒の学習意欲向上を目的としてWebアプリケーション開発を行った。具体的には、生徒自身が学習時間・テスト結果を記録し、グラフ出力を可能にすることで、生徒自身による学習成果の軌跡を確認できる工夫を行った。また、学習意欲を向上させるためにチャット機能・学習ゲーム・AIとのアドバイス機能を追加した「統合型コンシェルジュ」の開発を行った。

5012
中学校・高等学校教員のためのテスト作成支援ソフトウェアの開発
Sc!TechS-楽しき稽古
木崎 公亮(大分県立大分舞鶴高等学校 1年)
本研究の目的は、中学・高校の教員がテストを作成するための文書作成ソフトウェア(Word,一太郎等)よりも効果的・効率的なテスト作成専用のソフトウェアを開発することである。教員が行うテストの作成は、定期的に行われるものであるかつ、ほとんどのテストは表紙と大問・小問を持つ問題用紙と、それに対応した解答用紙からなる様式がある。そのため、作成できるものが幅広い文書作成ソフトウェアよりも、テスト作成専用のソフトウェアを用いたほうが効率的であるが、そのための専用ソフトウェアは現状開発されていない。そこで本研究では、中学校・高校の様々な教科や形式のテストのパターンを調査を行ったうえで、作問構造を表すためのデータ形式、大問や小問をオブジェクトで扱うことのできる直感的なGUIを設計し、最終的には必要な機能を備えたテスト作成専用のエディタソフトウェアを開発した。

5013
待ち行列理論を用いた「待ち時間」シミュレーションWebアプリケーションの開発
Sc!TechS-行列解決隊
玉井 こよみ(大分県立大分舞鶴高等学校 1年),又野 真穂(大分県立大分舞鶴高等学校 1年),衛藤 凛(大分県立大分舞鶴高等学校 1年),久原 海咲貴(大分県立大分舞鶴高等学校 1年)
飲食店やアミューズメント施設などの日常的な場面では、待ち時間の予測を見る機会が多いが、文化祭や地域の祭りなど一時的なイベントにおいては、待ち時間の情報が提供されていないことが多く、簡単に待ち時間を算出するフレームワークは見受けられない。このような状況では、来場者がどのくらいの時間待つか見通しが立たず、不快な気持ちになる可能性があり、この不安が来場者数に少なからず影響を及ぼすと考えられる。そこで本研究では、手軽に待ち時間のシミュレーションができるWebアプリケーションを開発を行った。具体的には、待ち行列理論に基づいたアルゴリズムを使用している。到着率やサービス率などの各種パラメーターをユーザーに入力させることにより、おおよその待ち時間を算出する工夫を行い、実際の行列で有用性を検証した。このアプリケーションにより、来場者にとって利便性が向上すると考えられる。

5014
高校生の金銭管理を補助するWebアプリケーションの開発
Sc!TechS-NHKS
奈良 伊織(大分県立大分舞鶴高等学校 1年),北山 昊樹(大分県立大分舞鶴高等学校 1年),鈴木 虹瑚(大分県立大分舞鶴高等学校 1年),濱永 真仁(大分県立大分舞鶴高等学校 1年)
近年、円安の加速による物価の上昇や平均年収の上昇など、社会の金銭事情は変化し続けている。そのような中、「若者の貧困」が問題視されており、様々なモノやサービスに金銭的消費を行う若者の収入と金銭感覚のギャップが大きいことが考えられる。「若者の貧困」は、犯罪行為にもつながるケースが多く、解決すべき喫緊の課題である。さらに、「適切な金銭感覚」は社会人だけではなく高校生にも必要な力とされており、物事を管理する管理能力を補助するシステムにより、社会で生きるうえで必要な力としての「金銭感覚」を育成することができると考えられる。そこで本研究では、社会人の生活を疑似体験できるWebアプリを開発を行った。具体的には、高校生の金銭管理能力を数値化し、可視化することで自己分析を可能にする機能を実装した。また、物価の上昇などの様々な事象から、金銭感覚にアプローチする工夫を行った。

5015
学習ストレス尺度の定義及び学習支援システムの開発
Sc!TechS-モ・ナカ
安部 優希(大分県立大分舞鶴高等学校 2年),角谷 和花(大分県立大分舞鶴高等学校 2年),衛藤 菜奈(大分県立大分舞鶴高等学校 2年)
本研究の目的は,高校生の学習におけるストレスの軽減に向けた,学習ストレス尺度の可視化及び学習支援システムの開発である.学習におけるストレスについて,質問紙調査及び因子分析,分散分析,テキストマイニングを行った結果,精神的ストレスに関係する項目で「不適応因子」「授業好感因子」の2因子9項目が抽出され,学習ストレス尺度と定義した.また,学年,性別による不適応因子の因子得点の差の確認及びMBTIによる授業好感因子の因子得点の差の原因の検討を行った.また,機械学習による特徴量分析を行った結果,学習ストレスに充てる影響として勉強ができないことへの嫌悪感が特に大きく関係していることが示唆され,これを基に学習支援システムの開発を行うためのモデル作成のための新たな質問紙調査の作成及びその結果に基づくシステムの開発を行った.

5016
(発表取消)

5017
揚力検証のための気体流の可視化とその応用
マグヌス
赤嶺 有音(昭和薬科大学附属中学校 3年)
本研究では、「マグヌス効果」の航空機などへの応用を検討するために、マグヌス効果の現象を可視化する事を目的とする。マグヌス効果は、1852年発射される球形の弾丸が曲がることを説明するにあたって、ドイツの科学者ハインリヒ・グスタフ・マグヌスによってはじめて認識された。それ以来マグヌス効果が引き起こす揚力は野球の変化球や、風力発電などに応用されてきた。しかしながら、マグヌス効果を用いた航空機については、制作された記録はあるものの公式な飛行記録は存在していない。
そこで本研究では、マグヌス効果による揚力を検証するための前段階として、気体流を可視化するためのアプリを開発する。

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