情報処理学会第86回全国大会 会期:2024年3月15日~17日 会場:神奈川大学

CDSトランザクション必勝法 ~奨学金免除や博士号取得に向けて~

日時:3月17日 9:30-12:00

会場:第4イベント会場

【セッション概要】想定参加者:奨学金返還免除に興味ある修士学生,博士号取得目指している博士課程学生(社会人含む),博士号取得後のキャリアパスを意識している方
講演者:CDSトランザクションに論文を通し博士号取得に至った方,CDSトランザクション編集委員長
内容:
CDSトランザクションで採録されるまでの苦労話,CDS研究会での発表からCDSトランザクションの論文へのブラッシュアップの方法,奨学金返還免除申請や博士号取得のためにとった戦略といったノウハウをお話していただきます.
学生が博士号を取得するまでの金銭的不安を戦略的に乗り越えるための振る舞い方は,博士を目指す学生の参考になると考えます.
CDSトランザクションの採択を経て博士号を取得した方には,もともと論文執筆に不慣れだった企業研究者の方も含まれています.
企業に在籍しながら博士号を目指すためのきっかけになることを期待します.

司会

梶 克彦(愛知工業大学 情報科学部 准教授)

梶 克彦

【略歴】2002 年名古屋大学工学部電気電子工学科卒業.2007 年同大学大学院情報科学研究科博士課程修了.博士(情報科学).NTT コミュニケーション科学基礎研究所リサーチアソシエイト,名古屋大学大学院工学研究科助教を経て,2015 年より愛知工業大学情報科学部准教授.位置情報システム,コミュニケーション支援の研究に従事.

9:30-9:35 オープニング

峰野 博史(静岡大学 学術院 情報学領域/グリーン科学技術研究所 教授)

峰野 博史

【略歴】1999年静岡大学大学院理工学研究科計算機工学専攻修了.同年日本電信電話(株)入社.NTTサービスインテグレーション基盤研究所を経て,2002年10月より静岡大学情報学部助手.2018年4月より同教授.九州大学大学院システム情報科学府 博士(工学).知的IoTシステム,マルチモーダル時系列データの機械学習,Agri-CPHS (Cyber Physical Human System) 等の研究開発に従事.情報処理学会 コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会主査.IEEE,ACM,電子情報通信学会,人工知能学会,農業情報学会,日本生物環境工学会,Informatics Society等,各会員.

9:35-10:05 講演(1) 社会人ドクターのメリット・デメリット

土井 千章(NTTドコモ 担当課長)

土井 千章

【講演概要】本講演では、企業の研究所で働きながら、博士後期課程に通うメリットやデメリットを紹介する。
また、当時や現在の研究を紹介しながら、CDSトランザクションの論文執筆において工夫したポイントを説明する。

【略歴】2009年慶應義塾大学大学院理工学研究科博士前期課程修了.同年株式会社NTTドコモ入社.2018年慶應義塾大学大学院理工学研究科博士後期課程修了(短縮終了),博士(工学).2018年慶應義塾大学大学院理工学研究科・理工学部 訪問助教(現在に至る).2019年東北大学大学院歯学研究科・歯学部 客員准教授(現在に至る).2020年株式会社NTTドコモ クロステック開発部・ヘルスケアサービス部兼務 担当課長(現在に至る).情報処理学会会誌編集委員,同CDS研究会運営委員,同論文誌編集委員を歴任,情報処理学会シニア会員.

10:05-10:35 講演(2) 中小企業の管理職でも博士号を目指せる

村井 浩一(株式会社システック井上 価値協創プロジェクト 執行役員)

村井 浩一

【講演概要】社会人博士と聞くと,大手企業の研究部門の研究者をイメージする方も少なくないと思います.勝手ながら私の限られた経験から見ても,研究発表会で発表される社会人博士課程の皆さんの多くは,大手企業の研究所の方々だという印象を受けています.しかし私の場合は,地方の中小技術商社の管理職.日夜研究に勤しむ時間も無いうえに,研究発表会や論文執筆も不慣れです.勿論,社内にも博士号の取得者はいません.そのような博士に無縁な私でも学位を取得することができました.その経験から,少しでも皆さんのお役に立てるようなことをお伝えできればと思います。

【略歴】2022年長崎大学大学院工学研究科博士後期課程修了.株式会社システック井上に執行役員として在席.これまで,製造業向けの工程管理システムや品質管理システム,自動化システムなどの開発および導入に従事.現在は,DXコンサルティングを中心とした新規事業立ち上げを行っている.人工知能学会会員,情報処理学会CDS研究会運営委員,産総研人工知能技術コンソーシアム運営委員.長崎県情報産業協会理事.博士(工学).

10:35-11:05 講演(3) CDSトランザクションの採録とその後

渡部 智樹(神奈川工科大学 情報学部情報メディア学科 教授)

渡部 智樹

【講演概要】論文はおろか学会での発表もほとんどしてこなかった私が,縁があってCDS研究会の発表,そしてCDSトランザクションに投稿することに...それでも多くの皆さんからご指導をいただき,無事採録をいただくことができました.そして,ここから私の進む道が変わることになりました.本講演では,CDSトランザクションに関わるこれまでの経験を紹介しながら,論文を書くことの意味や考え方について述べたいと思います.また,博士号を取得してから変わった現在に至るまでについても参考までにご紹介します.

【略歴】1992年横浜国立大学工学部卒業.同年,日本電信電話株式会社入社.主に,IoTや家電の制御技術,生体状態計測・推定技術の研究開発に従事.博士(工学).2022年から現職.IEEE,情報処理学会,電子情報通信学会,各会員.

11:05-11:35 講演(4) NTT研究所での博士号取得優遇制度の紹介

美原 義行(日本電信電話株式会社 研究企画部門 担当部長)

美原 義行

【講演概要】NTT研究所では、博士号取得の優遇制度があります。まだ始まったばかりの制度ですが、企業での研究活動をしながら、博士号を取得できる制度です。
是非ご参考ください!

【略歴】2004年東京工業大学理学部情報科学科卒、2006年東京工業大学数理・計算科学専攻修了。同年、NTT入社。入社以来、ホームネットワークでの家電連携方式に関する研究開発に従事。新規事業開発や、TOKYO2020大会での、最先端技術を活用した体験設計も推進。京都大学大学院情報学研究科 博士(情報学)。TTC IoTエリアネットワーク専門委員会委員長。

11:35-11:50 講演(5) CDSトランザクション必勝法

尾崎 友哉(長崎大学情報データ科学部 教授)

尾崎 友哉

【講演概要】CDSトランザクションの特徴であるシステム論文,デバイス論文,サービス論文の特徴,および,これらの論文を執筆するときのポイントなどについて紹介します.

【略歴】1990年名古屋大学大学院工学研究科博士課程前期課程を修了し,同年(株)日立製作所入社.以来,研究所において,組込システム,HMI,車載システムなどに関する研究開発に従事.2020年より長崎大学情報データ科学部教授.仮想と現実を融合する空間コンピューティングを中心に,ユーザインタフェース,システム,サービスの研究を推進している.博士(情報学).コンシューマ・システム&デバイス(CDS)トランザクション編集委員長.

11:50-12:00 クロージング

峰野 博史(静岡大学 学術院 情報学領域/グリーン科学技術研究所 教授)

峰野 博史

【略歴】1999年静岡大学大学院理工学研究科計算機工学専攻修了.同年日本電信電話(株)入社.NTTサービスインテグレーション基盤研究所を経て,2002年10月より静岡大学情報学部助手.2018年4月より同教授.九州大学大学院システム情報科学府 博士(工学).知的IoTシステム,マルチモーダル時系列データの機械学習,Agri-CPHS (Cyber Physical Human System) 等の研究開発に従事.情報処理学会 コンシューマ・デバイス&システム(CDS)研究会主査.IEEE,ACM,電子情報通信学会,人工知能学会,農業情報学会,日本生物環境工学会,Informatics Society等,各会員.